Web Syllabus(講義概要)
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消化器系(M301-OS18)
英文名Gastrointestinal System
科目概要3年前期[21コマ]、3群科目、必修、講義
科目責任者草野 央
担当者草野 央※, 林 俊治※, 三枝 信※, 小林 清典※, 吉田 功※, 日高 央※, 佐藤 雅, 新井 雄太, 安岡 有紀子, 伊藤 義也※, 三浦 啓壽※, 眞山 到※, 櫻井 靖高※, 栃本 昌孝※, 渋谷 明隆※, 木田 光広※, 市川 尊文※
教室M202(新校舎2階大講義室)

実務経験のある教員

草野 央ほか:
大学病院での診療経験を踏まえ、消化管と肝・胆・膵の各臓器の正常構造及びその機能や各消化器疾患における病態について概説する。

卒業・学位授与の方針と当該科目の関連

1. プロフェッショナリズムと倫理: 4. 知的探究と自律的学習: ◯7. 予防医学:
2. コミュニケーション能力: 5. チーム医療: 8. 地域医療:
3. 医学的知識と技術: ◎6. 医療の質と安全: 9. 国際貢献:

授業の目的

消化器系は消化管と肝臓、胆道、膵臓より成り、消化・吸収と代謝、さらには免疫を担っている。
本項では消化管と肝・胆・膵の各臓器の正常構造及びその機能を理解し、各消化器疾患における病態を理解することが目標である。

教育内容

消化器の構造、消化器の機能、消化器疾患の病理ならびに病態生理、消化器系に作用する薬物につき講義する。
正常構造についての解剖学の講義に始まり、消化管ホルモン、消化と吸収などの生化学、生理学の基礎についての講義を行う。腸管感染症につき、微生物学ならびに寄生虫学の講義を行う。さらに臨床的に重要な消化管、肝・胆・膵疾患の病理、病態生理について、病理学的ならびに内科的立場から講義・実習を行う。また、消化器系に作用する薬物についても講義を行う。

教育方法

講義要旨集に沿って、講義を進める。講義要旨集以外にも教科書や担当教員の配布資料やパワーポイントを使用して講義を実施する。
消化管および肝・胆・膵の病理について、病理実習を行う。
講義中に課題を提示・回収し、講義をすすめていく中で模範解答および特徴的な見解や誤解について解説する。

授業内容

日時講義テーマ講義内容担当者所属
14/1(火)②消化器の解剖学消化器の構造と機能を説明する新井 雄太
解剖学(小川単位)
24/3(木)②消化管上皮の分泌と吸収胃酸分泌と制御機構、小腸の消化液分泌と水・溶質の吸収、大腸粘膜のイオン輸送他安岡 有紀子
生理学(高橋単位)
34/4(金)①食道・胃疾患の病態生理病因の理解と病状の診断について概説する草野 央
消化器内科学
44/10(木)②口腔・食道の病理消化器系の病理学(口腔・食道)栃本 昌孝
病理学(三枝単位)
54/11(金)④肝疾患の病態生理
(門脈圧亢進症・肝癌)
門脈圧亢進を中心に解説する。肝細胞癌の全体像について理解を深める日高 央
消化器内科学
64/16(水)②胃疾患の病理消化器系の病理学(胃)栃本 昌孝
病理学(三枝単位)
74/23(水)②腸疾患の病態生理最初に腸管の構造と生理機能(運動や消化吸収、排便反射など)について確認する。つぎに腸疾患を、①腫瘍性疾患、②炎症に起因する疾患、③運動異常に起因する疾患、④その他にわけて、代表的疾患の概念、誘因や原因、病態生理について解説する小林 清典
非常勤教員
84/28(月)①消化器における免疫反応の特性消化器系における免疫応答に関与する細胞、分子について概説する佐藤 雅
免疫学
94/28(月)②消化管ホルモン消化管ホルモンの構造・機能について理解を深める市川 尊文
医療衛生学部
105/13(火)③腸管感染①細菌とウイルスによる腸管感染症と食中毒について概説する。病原菌が腸管感染防御機構を巧妙にかいくぐり感染をおこす機序や腸管感染後の合併症にも言及する林 俊治
微生物学
115/13(火)④腸管感染②人体寄生虫による消化管感染症について林 俊治
微生物学
125/20(火)③腸疾患の病理消化器系の病理学(大腸・小腸)吉田 功
新世紀医療開発センター(横断的医療領域開発部門)
136/9(月)③消化系に作用する薬物1)消化器の機能を調節する生体内活性物質の役割 2)消化器疾患の治療薬(消化性潰瘍治療薬、消化管運動改善薬など)伊藤 義也
薬理学
146/11(水)②肝疾患の病態生理
(肝硬変・ウィルス性肝炎)
肝硬変の病態、特に腹水と黄疸の機序・ウィルス肝炎の基礎、診断マーカーについて渋谷 明隆
非常勤教員
156/11(水)⑤肝臓の機能生化学、薬学、解剖学、組織学などの知識を統合して、肝臓の機能と、その機能が損なわれる原因と病態について講義する日高 央
消化器内科学
166/17(火)④腹膜疾患の病態生理急性腹症(急性腹膜炎を中心に)の診断・治療について説明する三浦 啓壽
下部消化管外科学
176/18(水)⑤膵疾患の病態生理膵疾患の症状と診断について概説する木田 光広
非常勤教員
186/26(木)③肝疾患の病理消化器系の病理学(肝)三枝 信
病理学(三枝単位)
196/26(木)④胆・膵疾患の病理消化器系の病理学(胆・膵)栃本 昌孝
病理学(三枝単位)
207/2(水)③病理実習① (消化器)
【M−201】
消化器病理の実習眞山 到
櫻井 靖高
病理学(村雲単位)
217/2(水)④病理実習② (消化器)
【M−201】
消化器病理の実習眞山 到
櫻井 靖高
病理学(村雲単位)
No. 1
日時
4/1(火)②
講義テーマ
消化器の解剖学
講義内容
消化器の構造と機能を説明する
担当者
新井 雄太
所属
解剖学(小川単位)
No. 2
日時
4/3(木)②
講義テーマ
消化管上皮の分泌と吸収
講義内容
胃酸分泌と制御機構、小腸の消化液分泌と水・溶質の吸収、大腸粘膜のイオン輸送他
担当者
安岡 有紀子
所属
生理学(高橋単位)
No. 3
日時
4/4(金)①
講義テーマ
食道・胃疾患の病態生理
講義内容
病因の理解と病状の診断について概説する
担当者
草野 央
所属
消化器内科学
No. 4
日時
4/10(木)②
講義テーマ
口腔・食道の病理
講義内容
消化器系の病理学(口腔・食道)
担当者
栃本 昌孝
所属
病理学(三枝単位)
No. 5
日時
4/11(金)④
講義テーマ
肝疾患の病態生理
(門脈圧亢進症・肝癌)
講義内容
門脈圧亢進を中心に解説する。肝細胞癌の全体像について理解を深める
担当者
日高 央
所属
消化器内科学
No. 6
日時
4/16(水)②
講義テーマ
胃疾患の病理
講義内容
消化器系の病理学(胃)
担当者
栃本 昌孝
所属
病理学(三枝単位)
No. 7
日時
4/23(水)②
講義テーマ
腸疾患の病態生理
講義内容
最初に腸管の構造と生理機能(運動や消化吸収、排便反射など)について確認する。つぎに腸疾患を、①腫瘍性疾患、②炎症に起因する疾患、③運動異常に起因する疾患、④その他にわけて、代表的疾患の概念、誘因や原因、病態生理について解説する
担当者
小林 清典
所属
非常勤教員
No. 8
日時
4/28(月)①
講義テーマ
消化器における免疫反応の特性
講義内容
消化器系における免疫応答に関与する細胞、分子について概説する
担当者
佐藤 雅
所属
免疫学
No. 9
日時
4/28(月)②
講義テーマ
消化管ホルモン
講義内容
消化管ホルモンの構造・機能について理解を深める
担当者
市川 尊文
所属
医療衛生学部
No. 10
日時
5/13(火)③
講義テーマ
腸管感染①
講義内容
細菌とウイルスによる腸管感染症と食中毒について概説する。病原菌が腸管感染防御機構を巧妙にかいくぐり感染をおこす機序や腸管感染後の合併症にも言及する
担当者
林 俊治
所属
微生物学
No. 11
日時
5/13(火)④
講義テーマ
腸管感染②
講義内容
人体寄生虫による消化管感染症について
担当者
林 俊治
所属
微生物学
No. 12
日時
5/20(火)③
講義テーマ
腸疾患の病理
講義内容
消化器系の病理学(大腸・小腸)
担当者
吉田 功
所属
新世紀医療開発センター(横断的医療領域開発部門)
No. 13
日時
6/9(月)③
講義テーマ
消化系に作用する薬物
講義内容
1)消化器の機能を調節する生体内活性物質の役割 2)消化器疾患の治療薬(消化性潰瘍治療薬、消化管運動改善薬など)
担当者
伊藤 義也
所属
薬理学
No. 14
日時
6/11(水)②
講義テーマ
肝疾患の病態生理
(肝硬変・ウィルス性肝炎)
講義内容
肝硬変の病態、特に腹水と黄疸の機序・ウィルス肝炎の基礎、診断マーカーについて
担当者
渋谷 明隆
所属
非常勤教員
No. 15
日時
6/11(水)⑤
講義テーマ
肝臓の機能
講義内容
生化学、薬学、解剖学、組織学などの知識を統合して、肝臓の機能と、その機能が損なわれる原因と病態について講義する
担当者
日高 央
所属
消化器内科学
No. 16
日時
6/17(火)④
講義テーマ
腹膜疾患の病態生理
講義内容
急性腹症(急性腹膜炎を中心に)の診断・治療について説明する
担当者
三浦 啓壽
所属
下部消化管外科学
No. 17
日時
6/18(水)⑤
講義テーマ
膵疾患の病態生理
講義内容
膵疾患の症状と診断について概説する
担当者
木田 光広
所属
非常勤教員
No. 18
日時
6/26(木)③
講義テーマ
肝疾患の病理
講義内容
消化器系の病理学(肝)
担当者
三枝 信
所属
病理学(三枝単位)
No. 19
日時
6/26(木)④
講義テーマ
胆・膵疾患の病理
講義内容
消化器系の病理学(胆・膵)
担当者
栃本 昌孝
所属
病理学(三枝単位)
No. 20
日時
7/2(水)③
講義テーマ
病理実習① (消化器)
【M−201】
講義内容
消化器病理の実習
担当者
眞山 到
櫻井 靖高
所属
病理学(村雲単位)
No. 21
日時
7/2(水)④
講義テーマ
病理実習② (消化器)
【M−201】
講義内容
消化器病理の実習
担当者
眞山 到
櫻井 靖高
所属
病理学(村雲単位)

準備学習(予習・復習)

予習:講義前にあらかじめ講義要旨集に目を通し、講義内容を把握しておくこと。
第2学年までに履修した消化器系に関する解剖学、組織学、生理学等の知識を事前に再確認しておくこと。
復習:講義を受けた内容について、教科書等で改めて復習すること。
1 コマ当たりの予習に2 時間、復習に1 時間が必要と考える。

教材

種別書名著者・編者発行所
教科書講義要旨集
参考書胃酸関連疾患の病態と治療Irrin M 他医学書院
参考書人体の正常構造と機能Ⅲ消化管河原克雅 他日本医事新報社
参考書消化器病診療-良きインフォームド・コンセントに向けて医学書院
参考書病気が見えるvol.1 消化器メディックメディア
教科書
署名
講義要旨集
著者・編者
発行所
参考書
署名
胃酸関連疾患の病態と治療
著者・編者
Irrin M 他
発行所
医学書院
参考書
署名
人体の正常構造と機能Ⅲ消化管
著者・編者
河原克雅 他
発行所
日本医事新報社
参考書
署名
消化器病診療-良きインフォームド・コンセントに向けて
著者・編者
発行所
医学書院
参考書
署名
病気が見えるvol.1 消化器
著者・編者
発行所
メディックメディア

到達目標

1)消化器系の疾患の理解に必要な消化器官の正常構造、機能を説明できる。
2)消化管運動の仕組みを説明できる。
3)消化器官に対する自律神経の作用を説明できる。
4)消化器官における消化吸収の仕組みを説明できる。
5)消化管ホルモンの作用を説明できる。
6)便形成、排便の仕組みを説明できる。
7)咀嚼、嚥下の仕組みを説明できる。
8)腸内細菌叢について説明できる。
9)消化管感染症について説明できる。
10)消化器官に作用する薬物について説明できる。
11)主たる消化器官疾患における病態生理を説明できる。

評価基準

筆記試験および受講態度により評価する。なお、欠席は減点対象とする。
1)定期試験(80%)
2)講義への参加態度(10%)
3)実習への参加態度(10%)