英文名 | Endocrine System | |
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科目概要 | 3年前期[19コマ]、3群科目、必修、講義 | |
科目責任者 | 宮塚 健 | |
担当者 | 宮塚 健※, 三浦 正明, 板倉 誠, 高橋 倫子※, 梶田 咲美乃※, 大久保 直, 山森 早織※, 天野 英樹※ | |
教室 | M202(新校舎2階大講義室) |
宮塚 健ほか:
病院・診療所等での臨床経験を踏まえ、内分泌系、代謝系の恒常性維持機構について説明するとともに、恒常性の破綻がどのようにして内分泌疾患・代謝疾患の発症に至るのかを解説する。
1. プロフェッショナリズムと倫理: ◎ | 4. 知的探究と自律的学習: ◎ | 7. 予防医学: ◯ |
2. コミュニケーション能力: | 5. チーム医療: | 8. 地域医療: ◯ |
3. 医学的知識と技術: ◎ | 6. 医療の質と安全: ◯ | 9. 国際貢献: |
内分泌・代謝学は全身的かつ多系統の調節機構の生理と病態を取り扱う。内分泌・代謝系では正常な内分泌組織の構造と機能、内分泌疾患における変化を相互に関連づけて理解する。あわせて、内分泌疾患における薬物療法の基礎についても学び、診断と治療を主体とする内分泌・代謝系診断・治療学の講義に備える。
内分泌代謝総論に続いて、⑴内分泌解剖学, ⑵内分泌病理学, ⑶内分泌生理学, ⑷内分泌生化学, ⑸内分泌薬理学の5つの分野について順次、講義する。⑴内分泌解剖学では内分泌器官の発生と正常構造を解説し、⑵内分泌病理学では各種内分泌疾患を病理学的な視点からの講義と実習を行い、各種疾患の発症・進展がどのような病態をきたしうるかについての理解を促す。⑶内分泌生理学では各種内分泌組織におけるホルモン分泌調節と標的器官における作用、これらによるホメオスターシスの維持機構を概説し、各種内分泌疾患の病態を理解するための基盤を築く。⑷内分泌生化学では各種ペプチド・ステロイドホルモンの生化学に加えて、糖質、脂質、蛋白、核酸代謝とその調節・相互作用に至るまで詳説する。最後に⑸内分泌薬理学では内分泌・代謝領域で用いられる主要な薬物について薬理学的立場から網羅的に講義する。
講義要旨集には臨床内分泌代謝内科学の習得に必要な重要な基礎知識が網羅されており、これに添って講義を進める。講義によってはパワーポイント・組織供覧、追加資料などを用いる。課題に対する模範解答を次回の授業で説明する。
回 | 日時 | 講義テーマ | 講義内容 | 担当者 | 所属 |
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1 | 5/7(水)② | 内分泌・代謝総論 | 内分泌代謝学総論 | 宮塚 健 | 糖尿病・内分泌代謝内科学 |
2 | 5/12(月)④ | 内分泌解剖学 | 内分泌器官の発生と解剖 | 三浦 正明 | 解剖学(小川単位) |
3 | 5/13(火)① | 内分泌生化学⑴ | 視床下部・下垂体ホルモンの生化学 | 板倉 誠 | 生化学(堺単位) |
4 | 5/13(火)② | 内分泌生理学⑴ | 視床下部・下垂体の生理学 | 高橋 倫子 | 生理学(高橋単位) |
5 | 5/14(水)② | 内分泌生理学⑵ | 膵内分泌の生理学 | 高橋 倫子 | 生理学(高橋単位) |
6 | 5/15(木)③ | 内分泌生理学(3) | 甲状腺・副甲状腺の生理学 | 高橋 倫子 | 生理学(高橋単位) |
7 | 5/15(木)④ | 内分泌生理学(4) | 副腎の生理学 | 高橋 倫子 | 生理学(高橋単位) |
8 | 5/16(金)① | 内分泌薬理学⑴ | 視床下部、下垂体、甲状腺、副甲状腺に作用する薬物 | 天野 英樹 | 薬理学 |
9 | 5/16(金)② | 内分泌薬理学⑵ | 副腎皮質・髄質、性腺に作用する薬物 | 天野 英樹 | 薬理学 |
10 | 5/19(月)① | 内分泌薬理学⑶ | 脂質代謝に作用する薬物、インスリン | 天野 英樹 | 薬理学 |
11 | 5/19(月)③ | 内分泌病理学⑴ | 下垂体・副腎 | 梶田 咲美乃 | 病理学(三枝単位) |
12 | 5/19(月)④ | 内分泌病理学⑵ | 甲状腺・副甲状腺 | 梶田 咲美乃 | 病理学(三枝単位) |
13 | 5/20(火)① | 内分泌生化学⑵ | 甲状腺・副甲状腺ホルモンの生化学 | 板倉 誠 | 生化学(堺単位) |
14 | 5/20(火)② | 内分泌生化学⑶ | 副腎皮質・副腎髄質ホルモンの生化学 | 板倉 誠 | 生化学(堺単位) |
15 | 5/21(水)③ | 内分泌生化学(4) | 代謝系相互作用 | 山森 早織 | 生化学(萬代単位) |
16 | 5/21(水)④ | 内分泌生化学(5) | 血中脂質とリポ蛋白の代謝 | 山森 早織 | 生化学(萬代単位) |
17 | 5/22(木)③ | 内分泌病理学⑶ | 病理実習 【M31】 | 梶田 咲美乃 | 病理学(三枝単位) |
18 | 5/22(木)④ | 内分泌生化学(6) | 性腺ホルモンの生化学 | 板倉 誠 | 生化学(堺単位) |
19 | 5/23(金)② | 内分泌生理学(5) | 生殖生理学 | 大久保 直 | 実験動物学 |
【授業時間以外に必要な学習の時間:1 コマあたり1 ~ 2 時間】
予習:講義要旨集を予習し、新たな用語や概念にも馴染むように努力する。参考図書などを参照して少しでも理解を図っておくことが望ましい。
復習:講義要旨集、各自のノート、配布資料、講義中に示された資料などにより、講義にて理解できた部分を確認し、理解が不十分であった部分は参考図書などを用いて、復習する。それぞれの内分泌腺・組織、ホルモンについては、内分泌解剖学、内分泌病理学、内分泌生理学、内分泌生化学、内分泌薬理学の各分野で、異なった視点からの講義がある。そのため、講義の予習や受講によって、以前の講義内容の理解が深まることが期待され、以前の関連講義についても復習することが効果的である。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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参考書 | 人体の正常構造と機能 | 坂井建雄、河原克雄 | 日本医事新報社 |
参考書 | Biochemistry | D.Voet、J.G.Voet | Wiley |
参考書 | ハーパー生化学 | R. Murry, P. Mayes ほか | 丸善 |
参考書 | Endocrinology at a Glance | B.Greenstein | Blackwell Science |
参考書 | New エッセンシャル病理学 | 医歯薬出版 | |
参考書 | 内分泌代謝学入門 | 青木矩彦 | 金芳堂 |
参考書 | 標準生理学 | 医学書院 | |
参考書 | 現代の生理学 | 古河太郎、本田良行 | 金原出版 |
参考書 | 組織病理アトラス | 小池盛雄 | 文光堂 |
参考書 | 内科学 | 朝倉書店 | |
参考書 | 一目でわかる内分泌学 | ベン グリーンシュタイン他 | メディカルサイエンスインタナショナル |
内分泌系「目で見る医学の基礎」(医学映像教育センター)
生命活動を支える代謝(Ⅱ)「目で見る生化学入門」(医学映像教育センター)
⑴ 主要な内分泌組織の構造と発生を概説できる。
⑵ 主要な内分泌疾患の病理を概説できる。
⑶ 主要なホルモン分泌調節と生理作用を概説できる。
⑷ 主要なホルモン、糖質、脂質、蛋白の生化学と核酸代謝調節機構を概説できる。
⑸ 内分泌・代謝領域で用いられる主要な薬物について、その作用機序を含めて概説できる。
定期試験(100%)によって評価する。試験では講義の重要なポイントが評価されるので、講義を積極的に活用して理解を深める必要がある。