Web Syllabus(講義概要)
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運動器系(M301-OS18)
英文名Musculoskeletal System
科目概要3年前期[9コマ]、3群科目、必修、講義
科目責任者髙相 晶士
担当者髙相 晶士※, 伊藤 義也※, 板倉 誠, 一戸 昌明※, 内田 健太郎※, 櫻井 靖高, 相川 淳※, 入江 智彦
教室M202(新校舎2階大講義室)

実務経験のある教員

髙相 晶士ほか:
臨床経験、基礎研究経験をふまえ、運動器の正常と異常、運動器の役割、運動器の異常や疾患の治療について概説するとともに、手術や処置について述べる。

卒業・学位授与の方針と当該科目の関連

1. プロフェッショナリズムと倫理: 4. 知的探究と自律的学習: ◎7. 予防医学:
2. コミュニケーション能力: 5. チーム医療: 8. 地域医療:
3. 医学的知識と技術: ◎6. 医療の質と安全: 9. 国際貢献:

授業の目的

運動器は、神経・筋肉・骨・軟骨などの組織から構成されており、身体の支持、移動および内臓の保護を司る器官であると同時に、骨はミネラル貯蔵庫として生命維持にも関与している。
運動器系講義の目標は、①基礎医学総論で学習したところをさらに深めつつ、運動器に於ける生理学、生化学、病理学、薬理学、生体工学的特徴を十分に理解する。②さらに、運動器の病的状態に関して臨床の立場から概説するとともに、その病理学的変化、薬理学的過程および反応について理解する。③さらに、健全な運動器の機能維持は人の尊厳に関わる大きな問題であり、運動器の老化、サルコペニア、フレイルについて理解する。
以上の3点を学ぶことが重要であり、これらを統合し学習する。運動器系という立場から基礎的医学知識の再編をはかるとともに、臨床医学へのスムーズな導入をはかることを目標とする。

教育内容

まず運動器系の概説から始め、運動器発生および先天異常・骨系統疾患を理解する。次いで、筋肉・骨・関節の生理学、結合組織・骨・関節の生化学、骨・関節の反応に関する病理(病理実習も含む)などの基礎医学的内容の講義へと進む。その後、臨床的立場も若干加味した内容での抗炎症薬の薬理、バイオメカニクス、運動器の生体材料などを学ぶ。臨床の立場から運動器の代表的な疾患をいくつか挙げて興味をもたせ、各々の基礎科目の重要性を理解させる手助けとする。

教育方法

基本的に、テキストと推薦教科書に沿って講義を進める。不足する部分は順次、追加教材、プリントを配布するなどの対応を行っていく。授業中に課題を回収したら、なるべく早く模範解答を配布する。また、可能ならば授業の中で解答を検討することとする。

授業内容

日時講義テーマ講義内容担当者所属
13/31(月)③運動器系概説・その他運動器系の役割、手術の実際髙相 晶士
整形外科学
23/31(月)④運動器薬理 運動器に作用する薬物 伊藤 義也
薬理学
34/1(火)③運動器のバイオメカニクス運動器の生体力学的作用と役割内田 健太郎
整形外科学
44/1(火)④運動器の発生・生理運動器の発生メカニズムとその生理内田 健太郎
整形外科学
54/2(水)③骨格筋の生理骨格筋の生理学的特性など入江 智彦
生理学(山田単位)
64/2(水)④運動器の生化学結合組織・筋肉・骨・関節の生化学板倉 誠
生化学(堺単位)
74/3(木)③運動器の病理運動器の病理 腫瘍と非腫瘍⑴一戸 昌明
病理学(村雲単位)
84/3(木)④運動器の病理
運動器の病理学
【M−36・37】
運動器の病理 腫瘍と非腫瘍⑵
病理学実習:骨・軟部腫瘍の病理
櫻井 靖高
病理学(村雲単位)
94/4(金)②運動器の先天異常運動器の先天異常の発生と種類相川 淳
整形外科学
No. 1
日時
3/31(月)③
講義テーマ
運動器系概説・その他
講義内容
運動器系の役割、手術の実際
担当者
髙相 晶士
所属
整形外科学
No. 2
日時
3/31(月)④
講義テーマ
運動器薬理
講義内容
運動器に作用する薬物 
担当者
伊藤 義也
所属
薬理学
No. 3
日時
4/1(火)③
講義テーマ
運動器のバイオメカニクス
講義内容
運動器の生体力学的作用と役割
担当者
内田 健太郎
所属
整形外科学
No. 4
日時
4/1(火)④
講義テーマ
運動器の発生・生理
講義内容
運動器の発生メカニズムとその生理
担当者
内田 健太郎
所属
整形外科学
No. 5
日時
4/2(水)③
講義テーマ
骨格筋の生理
講義内容
骨格筋の生理学的特性など
担当者
入江 智彦
所属
生理学(山田単位)
No. 6
日時
4/2(水)④
講義テーマ
運動器の生化学
講義内容
結合組織・筋肉・骨・関節の生化学
担当者
板倉 誠
所属
生化学(堺単位)
No. 7
日時
4/3(木)③
講義テーマ
運動器の病理
講義内容
運動器の病理 腫瘍と非腫瘍⑴
担当者
一戸 昌明
所属
病理学(村雲単位)
No. 8
日時
4/3(木)④
講義テーマ
運動器の病理
運動器の病理学
【M−36・37】
講義内容
運動器の病理 腫瘍と非腫瘍⑵
病理学実習:骨・軟部腫瘍の病理
担当者
櫻井 靖高
所属
病理学(村雲単位)
No. 9
日時
4/4(金)②
講義テーマ
運動器の先天異常
講義内容
運動器の先天異常の発生と種類
担当者
相川 淳
所属
整形外科学

準備学習(予習・復習)

予習:推奨した教科書および大学より提供したテキストを十分に読んでおくこと。
復習:講義で話した内容を中心に復習するとともにもう一度テキストと推奨教科書などで知識の確認をしておくこと。
予・復習をあわせて1 コマあたり60 分の学習時間を要する。

教材

種別書名著者・編者発行所
教科書講義要旨集
参考書TEXT 整形外科学(第3版)糸満盛憲 他編南山堂
参考書標準整形外科学(第9版)鳥巣岳彦 ほか監修医学書院
参考書ロビンス基礎病理学(第21 章)豊國伸哉ほか監訳丸善書店
参考書標準生理学本間研一医学書院
参考書標準薬理学飯野正光監修医学書院
参考書ハーパー生化学清水孝雄監訳丸善
教科書
署名
講義要旨集
著者・編者
発行所
参考書
署名
TEXT 整形外科学(第3版)
著者・編者
糸満盛憲 他編
発行所
南山堂
参考書
署名
標準整形外科学(第9版)
著者・編者
鳥巣岳彦 ほか監修
発行所
医学書院
参考書
署名
ロビンス基礎病理学(第21 章)
著者・編者
豊國伸哉ほか監訳
発行所
丸善書店
参考書
署名
標準生理学
著者・編者
本間研一
発行所
医学書院
参考書
署名
標準薬理学
著者・編者
飯野正光監修
発行所
医学書院
参考書
署名
ハーパー生化学
著者・編者
清水孝雄監訳
発行所
丸善

到達目標

1.骨・軟骨・関節・靭帯の構造と機能を説明できる。
2.頭部・顔面の骨の構造を説明できる。
3. 四肢の骨・関節を列挙し、主な骨の配置を説明できる。
4.脊椎の構造と脊柱の構成を説明できる。
5. 四肢の主要筋群の運動と神経支配を説明できる。
6.骨盤の構成と性差を説明できる。
7.骨の成長と骨形成・吸収の機序を説明できる。
8.姿勢と体幹の運動にかかわる筋群を説明できる。
9.抗重力筋を説明できる
10.腰背部痛の原因を列挙できる。
11.関節痛・腫脹の原因と病態生理を説明できる。
12.運動麻痺・筋力低下の原因を説明できる
13.関節動揺性について説明できる。
14.四肢と脊柱の診察の要点と手順を把握できる。
15.徒手検査(関節可動域検査、徒手筋力検査)と知覚検査。
16.筋骨格系(X線、MRI、脊髄造影、骨塩定量)の適応を説明できる。
17.関節鏡検査を概説できる。

評価基準

授業態度30%、定期試験70%

その他注意事項

2学年で学んだ基礎医学に関する教科書、配布資料を再チェックすることが望ましい。