英文名 | Clinical Oncology | |
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科目概要 | 3年後期[15コマ]、3群科目、必修、講義 | |
科目責任者 | 山下 拓 | |
担当者 | 天野 英樹※, 井川 聡※, 石山 博條※, 金井 昭文※, 狩野 有作※, 近藤 まゆみ※, 佐々木 治一郎※, 高田 史男※, 高山 吉永, 池田 勝臣※, 稲野 寛※, 髙口 大※, 宮地 英雄※, 山下 拓※ | |
教室 | M202(新校舎2階大講義室) |
天野英樹・井川聡・石山博條・金井昭文・狩野有作・近藤まゆみ・佐々木治一郎・高田史男・池田勝臣・稲野寛・髙口大・宮地英雄・山下拓:腫瘍診療における各分野の臨床経験を豊富に有している。
1. プロフェッショナリズムと倫理: ◯ | 4. 知的探究と自律的学習: ◎ | 7. 予防医学: ◯ |
2. コミュニケーション能力: ◯ | 5. チーム医療: ◎ | 8. 地域医療: ◯ |
3. 医学的知識と技術: ◎ | 6. 医療の質と安全: ◯ | 9. 国際貢献: |
近年の実臨床における腫瘍診療の進歩は著しく、腫瘍学各論の学習だけでは現在の腫瘍診療は理解できない。そこで「臨床腫瘍系」では、すでに学んだ「基礎腫瘍系」の知識を基盤として、腫瘍の実臨床における諸問題について、総論的・横断的視点からの講義を行う。
4 年生で学ぶ各診療科での腫瘍学各論への橋渡しとして、臨床での腫瘍診療の概略を俯瞰することを目的とする。
講義内容は腫瘍の診断・治療・ゲノム医療・サイコオンコロジー・支持療法・機能温存・がんサバイバーシップケア・ACP・緩和ケア・終末期ケア・高齢者のがん診療・診療におけるコミュニケーションスキル・チーム医療と多岐にわたる。腫瘍の診断・治療における先進的内容のみならず、現在の腫瘍診療がかかえる課題についての概略を理解する。
「臨床腫瘍系」講義要項テキストを配布し、これに沿って講義を進める。不足する部分は追加教材、プリントを配布する。
筆記試験終了後に模範解答を開示し、また、過去の模範的な学生解答を紹介し、フィードバックを行う。
回 | 日時 | 講義テーマ | 講義内容 | 担当者 | 所属 |
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1 | 8/18(月)④ | 高齢者におけるがん診療 | 高齢者の生理機能や生命予後を考慮したがん診療を考える | 髙口 大 | 泌尿器科学 |
2 | 8/25(月)④ | がん診断の進歩(腫瘍マーカー・遺伝子診断) | がんの遺伝子診断法 | 高山 吉永 | 分子遺伝学 |
3 | 8/28(木)④ | 放射線治療の基礎と実際 | 放射線治療の基礎と実際 | 石山 博條 | 放射線科学「放射線腫瘍学」 |
4 | 8/29(金)③ | 分子標的治療薬、免疫チェックポイント阻害薬の薬理効果および副作用について | 分子標的治療薬及び免疫チェックポイント阻害薬を使用する意義、効果、副作用について | 天野 英樹 | 薬理学 |
5 | 9/8(月)① | 外来がん薬物療法と地域連携 | 集学的がん診療センターでのがん薬物療法施行の流れ、副作用に対する他薬局との地域連携 | 稲野 寛 | 北里大学病院薬剤部 |
6 | 9/8(月)② | がん診断の進歩(腫瘍マーカー) | がんの基本的検査診断法および最新の診断法を学ぶ | 狩野 有作 | 臨床検査診断学 |
7 | 10/3(金)④ | がん支持療法 | 合併症と対策につき、オンコロジ―、エマ―ジェンシーを含めて講義 | 井川 聡 | 特任准教授 |
8 | 10/10(金)③ | がん薬物療法の基本的考え方とがんゲノム医療 | がん薬物療法の総論を理解し、包括的がんゲノムプロファイリング検査(CGP)によるがん薬物療法の最適化を学ぶ | 佐々木 治一郎 | 新世紀医療開発センター(横断的医療領域開発部門) |
9 | 10/10(金)④ | がん診療に必要なコミュニケーションスキル | がん診療における患者・家族とのコミュニケーションの重要性と「悪い知らせ」を伝えるコミュニケーションスキルを学ぶ | 佐々木 治一郎 | 新世紀医療開発センター(横断的医療領域開発部門) |
10 | 10/16(木)② | がん診療における機能温存と機能再建 | がん診療における機能面の温存・再建を考える | 山下 拓 | 耳鼻咽喉科・頭頸部外科学 |
11 | 10/21(火)④ | オピオイド鎮痛薬を中心とした疼痛管理の概要 | 緩和ケアにおける疼痛管理 | 金井 昭文 | 新世紀医療開発センター(横断的医療領域開発部門) |
12 | 10/29(水)④ | サイコオンコロジー | がん患者の心理。がん患者に生じやすい精神医学的諸問題など | 宮地 英雄 | 非常勤教員 |
13 | 11/18(火)③ | がん医療におけるザバイバーシップとアドバンスケア・プランニング | ・がんという病気を抱えた人の体験を知る ・がんとともに生きる人々へのケア ・その人の人生や価値を理解し、患者・家族とともに今後について考えるアドバイス、ケア、プランニングについて考える | 近藤 まゆみ | 北里大学病院看護部 |
14 | 11/18(火)④ | 手術治療の進歩と展望 | 内視鏡手術、ロボット支援手術などによる癌手術療法の低侵襲化、AI の応用など今後の展望について | 池田 勝臣 | 泌尿器科学 |
15 | 11/25(火)② | がんゲノム医療における遺伝カウンセリングと遺伝学的検査 | がんゲノム医療に必要な遺伝カウンセリングと遺伝学的検査の概要について | 高田 史男 | 医療系研究科 |
予習:「臨床腫瘍系」講義要項テキストを事前に通読し、その概略を理解しておくこと。
復習:講義内容を踏まえて、「臨床腫瘍系」講義要項テキストを再読すること。疑問点は参考図書や配布資料等により調べ、それでも不明な点は質問して解決しておくこと。
参考図書については「臨床腫瘍系」講義要項テキストに記載の図書を推奨する。
準備学習に必要な時間:120 分
種別 | 書名 | 著者・編者 |
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教科書 | 第3回『がん薬物療法の基本的考え方とがんゲノム医療』(佐々木 治一郎) | |
教科書 | 入門腫瘍内科学 | 日本臨床腫瘍学会編 |
教科書 | 新臨床腫瘍学 | 日本臨床腫瘍学会編 |
教科書 | その他の講義では教科書はとくに定めないが、「臨床腫瘍系」講義用要項テキストを主に使用する。 いずれの講義においても、配布資料も参考にすること。 | |
参考書 | 講義要綱に記載した各講義の参考図書を参照。 |
①がんの診断と治療(手術療法、放射線療法、薬物療法)を概説できる。
②がんの支持療法を概説できる。
③緩和ケア(緩和ケアチーム、ホスピス、緩和ケア病棟、在宅緩和ケアを含む)を概説できる。
④緩和ケアにおいて全人的苦痛、頻度の高い身体的苦痛、心理社会的苦痛を列挙することができる。
⑤疼痛のアセスメント、疼痛緩和の薬物療法、癌疼痛治療法を説明できる。
⑥がん診療及び緩和ケアにおける患者・家族の心理を説明できる
記述式・選択式の筆記試験により到達度を判断する(100%)。