英文名 | Risk Management and Health Care | |
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科目概要 | 3年前期[6/8コマ]、3群科目、必修、講義 | |
科目責任者 | 内山 勝文 | |
担当者 | 安藤 寿※, 荒井 有美※, 番匠 章子※, 宮島 慧※, 玄海 泰子※, 冨澤 淳※ | |
教室 | M202(新校舎2階大講義室) |
特定機能病院での臨床経験が豊富な医師が、医療の質の向上と医療安全の推進について、コミュニケーションスキル、問題解決スキル、危険予知能力など、具体意的事例に基づいて講義をする。チームステップスではファシリテーターとして医療安全推進室員が参加する。
1. プロフェッショナリズムと倫理: ◎ | 4. 知的探究と自律的学習: ◎ | 7. 予防医学: |
2. コミュニケーション能力: ◎ | 5. チーム医療: ◎ | 8. 地域医療: ◯ |
3. 医学的知識と技術: ◎ | 6. 医療の質と安全: ◎ | 9. 国際貢献: |
医学原論、診療入門(コミュニケーション)、チーム医療論で習得する内容を基礎に、ヒューマンエラーの特性から医療事故の実態、予防、事故後の問題解決、質の高い医療を提供する体制とそれを支える医療安全マネジメントまでの広い意味での医療安全管理学を教育の範囲とする。医学の習得段階に応じて変化する知識に応じた各学年での講義とする。第3 学年では医療の質と安全、リーダーシップやチーム医療などコミュニケーションツールなど、医療マネジメントの基礎について学ぶ
医療安全や医療マネジメントは、座学での知識の伝授のみで身につけることはできないため本講義でグループワーク等を行い説明する。コミュニケーション、リーダーシップ、状況認識、意思決定など医療技術とは異なるスキルの涵養が重要であり、本講義で説明する。低学年において医療事故の原因としてヒューマンエラーの特性、医療崩壊の経緯や社会的背景、さらにインシデントレポートの重要性について学んだうえで、学年が上がり医学的知識が増えるのに合わせて、医療事故の事例研究、医療マネジメントに必要な能力、ノンテクニカルスキルや自ら考え説明し解決する能力を涵養することを目指す。
①知識を伝授する講義のみではなく、グループワークなどを通じて問題解決能力の習得を図る。
②医療現場のシミュレーションを通じて、危険予知、院内安全対策の実態(フェイルセーフ・フールプルーフなど)を理解してもらう。
③事例研究を通じて医療事故発生時の対応、医療危機管理および原因分析手法を体得する。
④知識の伝授だけではなく、ケースメソッドを用いた教授法により討議を通じて考え、自ら問題解決できる能力を養う。
次回の授業で、課題の中の特徴的な見解や誤解についてコメントする。
回 | 日時 | 講義テーマ | 講義内容 | 担当者 | 所属 |
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1 | 医療安全の基本1 【第1年次で実施】 | 医療安全とヒューマンエラー | |||
2 | 医療安全の基本2 【第1年次で実施】 | インシデントレポート | |||
3 | 5/23(金)③ | 医療安全とは | 医療安全の基礎 | 内山 勝文 | 医学教育研究開発センター医療安全・管理学研究部門 |
4 | 5/23(金)④ | 医療事故 | 医療安全に必要なスキルを体験する(KYT) | 内山 勝文 | 医学教育研究開発センター医療安全・管理学研究部門 |
5 | 5/30(金)③ | ノンテクニカルスキル(1) | 医療事故と医療事故調査制度 | 内山 勝文 | 医学教育研究開発センター医療安全・管理学研究部門 |
6 | 5/30(金)④ | ノンテクニカルスキル(2) | 投薬の安全性を考える | 安藤 寿 | 小児科学 |
7 | 6/6(金)③ | コミュニケーション | チームSTEPPS | 安藤 寿 荒井 有美 番匠 章子 宮島 慧 玄海 泰子 冨澤 淳 | 小児科学 北里大学病院看護部 北里大学病院医療の質・安全推進室 |
8 | 6/6(金)④ | コミュニケーション | チームSTEPPS | 安藤 寿 荒井 有美 番匠 章子 宮島 慧 玄海 泰子 冨澤 淳 | 小児科学 北里大学病院看護部 北里大学病院医療の質・安全推進室 |
予習・復習あわせて1コマ当たり2時間の準備学習を要する。
ケースメソッドを行う授業については事例の予習が必要なこともある。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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参考書 | 医療におけるヒューマンエラー | 河野 龍太郎 | 医学書院 |
参考書 | 医療・介護問題を読み解く | 池上直己 | 日経文庫 |
参考書 | MBA 流ケースメソッドで学ぶ医療経営学入門 | 渋谷明隆 | 日経BP |
参考書 | MBA 流ケースメソッドで学ぶ医療経営学入門 Ⅱ | 渋谷明隆 | 日経BP |
参考書 | 医療安全ことはじめ | 中島和江、児玉安司(編) | 医学書院 |
参考書 | 医療経営フレームワーク入門 | 渋谷明隆 | 日経BP |
参考書 | 医療安全多職種でつくる患者安全をめざして 2015 | 山内豊明、荒井有美 | 南江堂 |
参考書 | 今日からのリスクマネジメント実践講座 587,1999 | 鮎澤純子 看護学雑誌63 | 医学書院 |
参考書 | WHO患者安全カリキュラムガイド多職種版2011 | 東京医科大学 | |
参考書 | 患者安全 2015 | CharlesVincent | 篠原出版新社 |
参考書 | Safety-1 & Safety-2―安全マネジメントの過去と未来 2015 | エリックホルナゲル | |
参考書 | 知識創造企業 2016 | 野中郁次郎、竹内弘高 | 東洋経済新聞社 |
参考書 | 組織事故―起こるべくして起こる事故からの脱出 1999 | ジェームズリーズン | 日科技連 |
①医療行為による害を被る患者が相当数存在することを示すエビデンスから患者安全の重要性を説明できる。
②ヒューマンエラーの概略を述べることができる。
③医療事故の原因を列挙できる。
④医療事故とヒューマンエラーの関連を説明できる。
⑤医療事故の分析におけるシステムズアプローチの重要性を説明できる。
⑥医療事故の予防における良好なコミュニケーションとチーム医療の重要性を説明できる。
⑦医療事故後の対応や危機管理について説明できる。
⑧医療の質を評価する指標を列挙できる。
⑨安全で質の高い医療を効率的に提供するための自己および医療組織のマネジメントについて説明できる。
⑩チーム医療におけるリーダーシップ、フォロワーシップの重要性について理解し適切に行動できる。
授業中の発言(20%)、レポート(医療事故の事例を供覧し問題点を探るなど)の提出(30%)、筆記試験(50%)
・ 2コマのみ配当の1学年において1コマ以上欠席の場合は、追加レポートを課し、合否を決める場合がある。
・ 3学年の定期試験で行われる筆記試験の受験資格については、総コマ数(6コマ)の2コマ以上欠席した場合は受験資格を与えない。
・ 3学年で総コマ数(6コマ)の2コマ以上欠席した場合は、追加レポートを課し、合否を決める場合がある。