英文名 | Diagnostics and Therapeutics for Musculoskeletal System | |
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科目概要 | 3年後期[11コマ]、3群科目、必修、講義 | |
科目責任者 | 髙相 晶士 | |
担当者 | 髙相 晶士※, 井上 玄※, 中澤 俊之※, 宮城 正行※, 小沼 賢治※, 見目 智紀※, 岩瀬 大※, 助川 浩士※, 相川 淳※, 松浦 晃正※, 高平 尚伸※ | |
教室 | M202(新校舎2階大講義室) |
髙相 晶士ほか:
臨床経験をふまえ、運動器の正常と異常を述べ、診断方法を概説しさらに、治療方法について概説する。
1. プロフェッショナリズムと倫理: ◎ | 4. 知的探究と自律的学習: ◯ | 7. 予防医学: |
2. コミュニケーション能力: | 5. チーム医療: | 8. 地域医療: |
3. 医学的知識と技術: ◎ | 6. 医療の質と安全: ◯ | 9. 国際貢献: |
整形外科学は運動器疾患の診断と保存的、外科的治療をおもに行う専門分野である。その対象は身体全領域の骨・関節・筋肉・神経・皮膚組織などの形態・機能が対象とした広範囲な学問領域である。これらの整形外科的疾患を臨床実習期間に診断して治療法まで検討するには広範な専門知識が必要である。教育目標は筋骨格系、運動器の正常と疾患を理解し、更に運動器のリハビリテーション、加えて筋骨格系の加齢現象、フレイルやサルコペニア、ロコモーティブシンドロームについて理解する。
⑴ 整形外科的診断法、整形外科的治療法を説明し、整形外科の基礎知識を身につける
⑵ 骨系統疾患・代謝性疾患について理解を深める。あらゆる疾患の特性を理解する
⑶ 骨折・外傷の診断と治療法について学ぶ。保存療法と手術適応につき理解する
⑷ 脊椎・脊髄疾患・脊椎損傷の診断と治療について学ぶ
⑸ 骨盤・股関節疾患の診断と治療について学ぶ。保存治療と手術について理解する
⑹ 肩甲帯・肘関節疾患の診断と治療について学ぶ。最新の診断方法を理解する
⑺ 手・末梢神経疾患の診断と治療について学ぶ。複雑な手と末梢神経について理解する
⑻ 先天性疾患・小児疾患の診断と治療について学ぶ
⑼ 骨・軟部腫瘍、骨関節の炎症性疾患について学ぶ。両者の鑑別と診断について理解する
⑽ 膝・足部疾患と下肢もおこる疾患について学ぶ。特に診断について理解する
⑾ 運動療法とリハビリテーションの概説と実際を理解する
基本的に、テキストと推薦教科書に沿って講義を進める。不足する部分は順次、追加教材、プリントを配布するなどの対応を行っていく。
授業中に課題を回収したら、なるべく早く模範解答を配布する。また、可能ならば授業の中で解答を検討することとする。
回 | 日時 | 講義テーマ | 講義内容 | 担当者 | 所属 |
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1 | 8/19(火)① | 運動器概説・診断と治療 | 運動器疾患の診断と治療の概説 | 髙相 晶士 | 整形外科学 |
2 | 8/21(木)① | 脊椎・脊髄 | 脊椎・脊髄疾患の診断と治療 | 井上 玄 | 整形外科学 |
3 | 8/21(木)② | 運動器リハビリテーション | リハビリテーションの基礎と実際 | 中澤 俊之 | 整形外科学 |
4 | 8/25(月)① | 骨盤と股関節 | 骨盤と股関節疾患 | 高平 尚伸 | 医療系研究科 |
5 | 8/25(月)② | 骨系統疾患と代謝性疾患 | 骨系統疾患と代謝性疾患の種類と診断 | 宮城 正行 | 整形外科学 |
6 | 8/26(火)① | 先天性疾患と小児疾患 | 先天性疾患と小児疾患の診断と治療 | 岩瀬 大 | 整形外科学 |
7 | 8/26(火)② | 骨軟部腫瘍と運動器 炎 症性疾患 | 運動器の腫瘍と炎症性疾患の診断 | 小沼 賢治 | 整形外科学 |
8 | 8/27(水)② | 肩甲帯・肘周辺 | 肩甲帯・肘周辺の疾患と外傷 | 見目 智紀 | 整形外科学 |
9 | 8/27(水)③ | 膝と足部 | 膝と足部の疾患・外傷 | 相川 淳 | 整形外科学 |
10 | 8/28(木)① | 手・抹消神経 | 手と末梢神経の疾患と外傷 | 助川 浩士 | 医学教育研究開発センター臨床解剖教育研究部門 |
11 | 8/28(木)② | 外傷・骨折 | 外傷と骨折のメカニズム・診断と治療 | 松浦 晃正 | 救命救急医学 |
予習:推奨した教科書および大学より提供したテキストを十分に読んでおくこと。
復習:講義で話した内容を中心に復習し、テキストおよび推奨教科書で知識の整理を行っておく。
予・復習をあわせて1コマあたり60分の学習時間を要する。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | TEXT 整形外科学 | 髙相晶士 他編集 | 南山堂 |
参考書 | 学生参考図書 | ||
参考書 | 標準整形外科学 | 鳥巣岳彦 他監修 | 医学書院 |
参考書 | 神中整形外科学 | 杉岡洋一 監修 | 南山堂 |
参考書 | 整形外科学診療・ハンドブック | 山本 真 他 | 南江堂 |
参考書 | その他の参考図書 | ||
参考書 | Orthopedics | Turek | Lippincott |
参考書 | 整形外科診断学 | 辻 陽雄 他 | 金原出版 |
1)腰背部痛、下肢痛の原因を列挙し説明できる
2)腰背部痛、下肢痛を訴える患者の診断の要点を説明できる
3)関節痛、関節腫脹のある患者の診断の要点を説明できる
4)運動麻痺、筋力低下を訴える患者の診断の要点と原因を説明できる
5)身体診察:四肢と脊椎の診断の要点と手順を説明できる
6)徒手検査(関節可動域検査、徒手筋力検査)と知覚検査を説明できる
7)筋骨格系画像(X線像、MRI、脊髄造影、骨塩定量)および生理検査の種類との適応を説明できる
8)股関節、肩関節、膝関節の内視鏡検査を概説できる
9)骨折の分類(単純と複雑)、症候、診断、治療と合併症を説明できる
10)骨粗鬆症の原因と病態を説明し、骨折の好発部位を列挙できる
11)関節の脱臼、亜脱臼、捻挫、靱帯損傷の定義、重症度分類、診断と治療を説明できる
12)変形性関節症の症候と治療を説明できる
13)関節炎の原因と治療を説明できる
14)骨肉腫とユーイング肉腫の診断と治療を説明できる
15)脊髄損傷の診断、治療とリハビリテーションを説明できる
16)絞扼性神経障害を列挙し、その症候を説明できる
17)頚椎症性脊髄症(脊椎靱帯骨化症を含む)の神経症候を説明できる
18)転移性脊椎腫瘍の好発部位、診断と治療を説明できる
19)四肢の基本的外固定法を説明できる
20)骨形成不全症と骨軟骨異形成症を説明できる
21)コンパートメント症候群の概説を説明できる
22)整形外科疾患のリハビリテーションの概説を説明できる
23)筋骨格系の加齢現象、フレイル、サルコペニアについて説明できる
授業態度30%、定期試験70%
骨格、関節、筋など運動器官に関する解剖の再読。特に運動器系を見直すことを勧める。