英文名 | Internal Medicine | |
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科目概要 | 3年通年[24コマ]、3群科目、必修、演習 | |
科目責任者 | 青山 直善 | |
担当者 | 青山 直善※, 守屋 利佳※, 稲田 健※, 草野 央※, 内藤 正吉※, 中原 善朗※, 目黒 健太郎※, 東野 俊洋※, 五野 由佳理※, 星山 綾子※, 星山 隆行※, 小野沢 滋※, 鈴木 邦彦※, 星野 卓之※, 伊藤 剛※, 緒方 千秋※, 高橋 倫子※, 山田 玲※, 比留間 弘美※ | |
教室 | M202(新校舎2階大講義室) |
青山直善ほか:
全身的な徴候に対する内科的な診療を実際の臨床経験を踏まえて、より実践的にどのようにアプローチして、どのように鑑別疾患をあげていくか、より具体的にPOSTCCOSCE を意識した解説をしていく。また、今後の人口動態を意識し、今後の地域診療や在宅診療の必要性について解説する。
臨床での経験を活かして、基礎医学から臨床医学へのつながりを実践的に指導する。
東洋医学
五野 由佳理:診療経験を踏まえて、現代医療における漢方医学の役割を解説する。
星野 卓之:診療経験を踏まえて、漢方医学の歴史と診断の方法を解説する。
伊藤 剛:診療経験を踏まえて、鍼灸医学を解説する。
緒方 千秋:調剤業務に従事した経験を踏まえて、生薬および漢方薬を解説する。
1. プロフェッショナリズムと倫理: ◎ | 4. 知的探究と自律的学習: ◎ | 7. 予防医学: ◯ |
2. コミュニケーション能力: ◎ | 5. チーム医療: ◎ | 8. 地域医療: ◎ |
3. 医学的知識と技術: ◎ | 6. 医療の質と安全: ◎ | 9. 国際貢献: ◯ |
内科学総論
内科学総論では、医療面接、診療録の書き方、臨床推論、医療安全、を含め、多様な症候やニーズに対応できる医師の養成の一環として、患者観察から体系的に把握したことを科学的に分析し、その病態生理や病因を明らかにして治療、患者指導を行う内科一般診療の横断的アプローチ法を習得する。
東洋医学
漢方医学の基礎知識および特徴を修得し、将来医師になった時に治療の選択として漢方治療や鍼灸治療も考慮できるようにする。主な漢方薬の適応や薬理作用を理解し、副作用についても理解する。
臨床推論
内科学総論で学習した臨床推論を、実際の診療でどの様に活用していくか習得する。
臨床手技
生理学・解剖学などで学んだ基礎医学での知識を活かしながら臨床手技を修得する。
内科学総論
⑴患者に対する診療の基本的な進め方について、医療面接、臨床推論、鑑別診断、診療録の記載、について解説する。
⑵超高齢社会における内科医、総合診療医の役割、多職種連携、総合診療、地域医療、在宅医療の役割について解説する。
⑶内科救急および全身的な徴候に対する診療アプローチ法を解説する。
⑷性差医療について、概念、歴史、現状を解説する。
東洋医学
⑴漢方の歴史:漢方は古代中国から伝来した医学を基礎に、日本の風土や日本人の体質に合わせて発展した伝統医学である。その概要を理解し、現代の漢方医学に至るまでの歴史を解説する。
⑵現代医療における漢方・鍼灸治療:現在、日本では医師の約9 割が日常診療において漢方薬を使用しているという背景より、漢方薬の適切な使用が求められる。漢方医学の基本概念を踏まえ、現代医療での漢方治療および鍼灸治療の適応や使い方について解説する。
⑶生薬と漢方薬:代表的な漢方薬を生薬レベルで説明し、薬理学的作用や副作用なども含めて解説する。
臨床推論
実際の臨床症例を題材に、臨床推論を展開し経験する。
臨床手技
生理学・解剖学などで学んだ知識を活かして臨床手技の意味を考えながら手技の実習を行う
内科学総論
教科書を基に作成した資料プリントを配布した上で、パワーポイントを適宜使用しながら講義を行う。教員によっては、講義終了時に適宜小テストを行う。また、試験および課題の結果を鑑み、学生の理解不足および誤解と思われる事項について、特に講義内で強調して説明しフィードバックとする。
東洋医学
適宜資料プリントを配布し、これに従って講義を行う。講義内で学生に質問などを行い、理解不足と判断する事項については強調して説明しフィードバックを行う。
臨床推論
症例検討会方式で、臨床推論を自ら実施し、結果を皆と討論して、習得する。その都度教員がコメントをする形でフィードバックを行う。
臨床手技
講義(動画視聴を含む)の後に小グループで臨床技能を実施する。手技についてはチェックをし、フィードバックを行う。
回 | 日時 | 講義テーマ | 講義内容 | 担当者 | 所属 |
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1 | 4/18(金)③ | 吐血・下血、腹痛 | 吐下血、腹痛の鑑別診断と治療について | 草野 央 | 消化器内科学 |
2 | 4/18(金)④ | 基本的診療技能 | 臨床推論、医療面接、診療録、臨床判断について、内科救急指針を含めて講義する | 青山 直善 | 総合診療医学 |
3 | 4/21(月)③ | 性差医療とキャリアデザイン | 性差医療について、その概念、歴史、現状を 概説する。医師としてのキャリアを生涯にわたってどのようにデザインするか考える一助とする | 守屋 利佳 | 医学教育研究開発センター医学教育研究部門 |
4 | 4/21(月)④ | 全身倦怠、食思不振、体重増加・体重減少 | 臓器・器官が多岐に亘る症候へのアプローチについて | 星山 隆行 | 総合診療医学 |
5 | 4/22(火)③ | 胸痛、胸部不快感 | 胸痛、胸部不快感を訴える患者さんをどう診るか | 目黒 健太郎 | 循環器内科学 |
6 | 4/22(火)④ | 浮腫 | 浮腫の病態と鑑別 | 内藤 正吉 | 腎臓内科学 |
7 | 4/24(木)③ | メンタルな問題への対応 | よく出会う問題や症状とその対応について | 稲田 健 | 精神科学 |
8 | 4/24(木)④ | 肥満、るいそう、発育障害 | 肥満・やせの分類、成因、基準、臨床的重要性について | 星山 綾子 | 総合診療医学 |
9 | 4/25(金)③ | めまい、不安・抑うつ、もの忘れ | 臓器・器官が多岐に亘る症候へのアプローチについて | 青山 直善 | 総合診療医学 |
10 | 4/25(金)④ | 呼吸器の症状 | せき、たん、息切れ | 中原 善朗 | 呼吸器内科学 |
11 | 5/9(金)① | 発熱 | 臨床における発熱の意味と疾患の関連について | 東野 俊洋 | 総合診療医学 |
12 | 5/9(金)② | 総合診療・地域医療・在宅医療、高齢者医療、多職種連携 | 総合診療・地域医療・在宅医療の役割、超高齢社会において求められる医師について | 小野沢 滋 | 非常勤教員 |
13 | 9/12(金)③ | 現代医療における漢方医 学の役割 | 現代医療の中で漢方医学がどのように利用されているかを学ぶ | 五野 由佳理 | 総合診療医学 |
14 | 9/12(金)④ | 漢方医学の歴史と診断の 根拠 | 先人の経験が診断根拠になっていることを理解し、漢方医学の歴史を学ぶ | 星野 卓之 | 総合診療医学 |
15 | 10/3(金)① | 鍼灸医学の特質と実際 | 鍼灸医学の理論や治療の特質と実際について理解を深める | 伊藤 剛 | 非常勤教員 |
16 | 10/3(金)② | 生薬と漢方薬 | 生薬と漢方薬についての知識を深める | 緒方 千秋 | 北里大学研究所病院漢方鍼灸治療センター |
17 | 10/20(月)① | 臨床推論 | 症例検討1 | 星山 隆行 | 総合診療医学 |
18 | 10/20(月)② | 臨床推論 | 症例検討2 | 五野 由佳理 | 総合診療医学 |
19 | 11/11(火)③ | 臨床推論 | 症例検討3 | 東野 俊洋 | 総合診療医学 |
20 | 11/11(火)④ | 臨床推論 | 症例検討4 | 青山 直善 | 総合診療医学 |
21 | 臨床手技 A/Bクラスのみ(血圧測定・心電図講義) | ※臨床手技のスケジュール、講義内容については、後日お知らせします。 | 守屋 利佳 高橋 倫子 山田 玲 比留間 弘美 | 医学教育研究開発センター医学教育研究部門 生理学(高橋単位) 生理学(山田単位) 非常勤教員 | |
22 | 臨床手技 A/Bクラスのみ(血圧測定・心電図測定実習) | ※臨床手技のスケジュール、講義内容については、後日お知らせします。 | 守屋 利佳 高橋 倫子 山田 玲 比留間 弘美 | 医学教育研究開発センター医学教育研究部門 生理学(高橋単位) 生理学(山田単位) 非常勤教員 | |
23 | 臨床手技 C/Dクラスのみ(血圧測定・心電図講義) | ※臨床手技のスケジュール、講義内容については、後日お知らせします。 | 守屋 利佳 高橋 倫子 山田 玲 比留間 弘美 | 医学教育研究開発センター医学教育研究部門 生理学(高橋単位) 生理学(山田単位) 非常勤教員 | |
24 | 臨床手技 C/Dクラスのみ (血圧測定・心電図測定実習) | ※臨床手技のスケジュール、講義内容については、後日お知らせします。 | 守屋 利佳 高橋 倫子 山田 玲 比留間 弘美 | 医学教育研究開発センター医学教育研究部門 生理学(高橋単位) 生理学(山田単位) 非常勤教員 |
内科学総論
内科総論は広範囲に及ぶため、講義だけでは十分とは言えない。教科書を熟読し、十分に予習および復習をしていただきたい。また、講義は、臨床実習入門で実施する実技の基礎となるものであり、臨床実習後(Post-CC)客観的臨床能力試験(ObjectiveStructured Clinical Examination)と深く関連している内容である。内科一般診療の横断的アプローチ法を習得する上で、内科学総論の講義と臨床実習入門の両者を相互的に習得してもらいたい。全身的な徴候に対する診療アプローチ法の講義は、総合診療医学臨床実習で臨床推論を実施する内容である。診断に必要な病歴聴取、身体診察、基本的な検査を実施して、プロブレムリストごとに鑑別診断を想定できるように、系別総合講義や各論の講義を踏まえて、1コマあたり約1時間程度の予習、復習をしてほしい。
東洋医学
予習:参考図書などを用いて約1 時間程度予習し、質問事項がある場合には講義中または終了後に担当者に回答を求める。
復習:配布資料を基に各自で学習ノートを作成し、講義内容を約1時間程度復習する。
臨床推論
内科学総論で学習した内容について、1コマあたり約1時間程度の復習をして講義に臨んでいただきたい。
臨床手技
2年時に学習した心電図・血圧の項を事前に復習しておく。動画視聴については後日詳細を提示
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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参考書 | 【内科学総論】 | ||
参考書 | ①内科診断学(第3版) | 医学書院 | |
参考書 | ②内科学 | 朝倉書店 | |
参考書 | ③誰も教えてくれなかった診断学 | 医学書院 | |
参考書 | ④エビデンス身体診察 | 文光堂 | |
参考書 | ⑤ハリソン内科学 第4版 | メディカルサイエンスインターナショナル | |
参考書 | ⑥メディカルインタビュー | メディカルサイエンスインターナショナル | |
参考書 | ⑦べイツ診察法第2版 | メディカル• サイエンスインターナショナル | |
参考書 | ⑧スーパー総合医 地域包括ケアシステム | 中山書店 | |
参考書 | ⑨スーパー総合医 緩和医療・終末期ケア | 中山書店 | |
参考書 | 【東洋医学】 | ||
参考書 | ①漢方診療のレッスン | 花輪壽彦 | 金原出版 |
参考書 | ②基本がわかる漢方医学講義 | 日本漢方医学教育協議会編集 | 羊土社 |
参考書 | ③学生のための漢方医学テキスト | 日本東洋医学会学術教育委員会編集 | 南江堂 |
参考書 | ④薬学生のための漢方医薬学 | 花輪壽彦、山田陽城、金成俊 | 南江堂 |
参考書 | 【臨床推論】 | ||
参考書 | 総合診療専門医シリーズ ①総合診療専門医のカルテ プロブレムリストに基づく診療の実際 | 中山書店 |
内科学総論
①伴信太郎:DVD 基本的身体診察法 全5巻組(京都科学)
② 診察法動画(共用試験実施評価機構:各自登録ID にて視聴)
内科学総論
⑴医療面接の機能と実際を説明できる。
⑵臨床推論と臨床疫学の基本および診療録の書き方について説明できる。
⑶臨床推論のバイアスについて説明できる。
⑷根拠に基づいた医療(Evidence based medicine)について説明できる。
⑸医療安全とリスク管理について説明できる。
⑹地域包括ケアシステムついて説明できる。
⑺在宅医療と家庭医の必要性と役割について説明できる。
⑻高齢者の背景、老年症候群について説明できる。
⑼終末期医療について説明できる。
⑽総合診療医として各臓器・領域の専門医、医療と介護・福祉の連携について説明できる。
⑾全身的な基本徴候について病態生理、病因、鑑別診断について説明できる。
⑿内科救急指針の基本を説明できる。
⒀性差医療について、概念、歴史、現状について説明できる。
東洋医学
⑴漢方医学の基本的な考え方について概説できる。
⑵日本における漢方医学の歴史を概説できる。
⑶漢方における診察法を概説できる。
⑷証の概念(陰陽・虚実・寒熱・表裏、五臓、六病位、気血水の理論)を概説できる。
⑸四診【望診(舌診)・聞診・問診・切診(脈診、腹診)】を概説できる。
⑹代表的な漢方薬の効果と副作用を説明できる。
⑺代表的な漢方薬の主な生薬の作用について説明できる。
⑻漢方を臨床において用いられている現状を説明できる。
⑼鍼灸医学の概略と代表的な経穴について説明できる。
臨床推論
⑴臨床推論(診断プロセス)の思考パターンを説明できる。
⑵仮説―演繹法を実践できる。
⑶直感的思考と分析的思考について説明できる。
⑷鑑別疾患の上げ方、検証ができる。
⑸診断エラー学とは何か説明できる。
⑹臨床実習後OSCE に応用できる実践能力をもつ。
臨床手技
生理学・解剖学などで学んだ知識を臨床上での手技に活かして実践できる。
内科学総論
⑴講義・実習態度、小テスト(10%)
⑵筆記試験(90%)
東洋医学
⑴講義態度(10%)
⑵筆記試験(90%)
臨床推論
⑴講義態度(10%)
⑵筆記試験(90%)
臨床手技(4年次の成績に反映)
⑴実習態度(50%)
⑵チェックリストによるスキルの確認(50%)