英文名 | Surgery | |
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科目概要 | 3年後期[14コマ]、3群科目、必修、講義 | |
科目責任者 | 隈元 雄介 | |
担当者 | 隈元 雄介※, 比企 直樹※, 内藤 剛※, 内田 一徳※, 三階 貴史※, 山下 継史※, 加藤 弘※, 熊谷 厚志※, 高安 肇※, 山梨 高広※, 渡辺 栄一郎※, 西澤 伸恭※ | |
教室 | M202(新校舎2階大講義室) |
隈元 雄介ほか:
臨床実務経験を踏まえ、現在の外科学発展の礎となった重要な事象を体系的に概説する。
1. プロフェッショナリズムと倫理: ◯ | 4. 知的探究と自律的学習: ◎ | 7. 予防医学: ◯ |
2. コミュニケーション能力: ◯ | 5. チーム医療: ◯ | 8. 地域医療: ◯ |
3. 医学的知識と技術: ◎ | 6. 医療の質と安全: ◎ | 9. 国際貢献: ◯ |
外科学は臨床医学の一分野で、特に「手術的治療法」を主要な手段とする治療医学ないし応用医学である。
近年の医学・医療の進歩にともない、各種疾患に対する外科的治療法(特に手術)の種類が増え、難度の高い手術も多くなってきている。
従って、その適応の決定、手術前後の患者管理、合併・後遺症の防止、補助療法など、外科的疾患を有する患者の治療上の課題はますます多く、かつ複雑になってきている。
よき医師になるためには、学生の時からできるだけ広い視野に立って、外科学は勿論、基礎・臨床各科の領域に関連する事項を系統立てて学び、それらを確かな知識として、自分の中で構築する努力が必要である。
「外科学総論」では広範な外科学の内容を14コマに圧縮配分して、外科学の基本的知識のみならず先端医療・医学の知見までも含めて、総合的に習得させることを目標としている。
その目標に向けて努力することにより、第4学年における臨床実習(BSL)が効果的かつ能率的に行われ卒前教育として最大の効果があがるように配慮されている。
なお、本来外科学各論に含まれるヘルニア、甲状腺・副甲状腺、乳腺、小児外科は外科学総論の中で講義される。
⑴外科の歴史と将来について学び、外科に対する造詣を深くする。
⑵外科疾患や外科侵襲に関係する病態生理、外科治療を受ける患者の術前・術中・術後管理に必要な基本的事項を理解する。
⑶臓器移植、人工臓器、腫瘍学に関して外科的立場を理解する。
⑷各論として甲状腺・副甲状腺疾患、乳腺疾患、小児外科疾患に関して各分野の専門的知識を理解する。
講義資料を配布しこれに従って講義をすすめる。参考図書を利用して予習・復習を行う。
フィードバックは試験に対する質疑に対し対応する。
回 | 日時 | 講義テーマ | 講義内容 | 担当者 | 所属 |
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1 | 9/1(月)③ | 外科の歴史と将来 | 外科の歴史を楽しく理解することを目標にする | 内田 一徳 | 非常勤教員 |
2 | 9/1(月)④ | ヘルニア(腹壁、横隔膜、その他の内ヘルニア) | ヘルニアの病態・診断・治療について学ぶことを目標にする | 内田 一徳 | 非常勤教員 |
3 | 9/2(火)① | 小児外科1 | 小児外科総論、食道、胃・十二指腸 | 高安 肇 | 一般・小児・肝胆膵外科学 |
4 | 9/2(火)② | 小児外科2 | 横隔膜、腹壁、その他 | 高安 肇 | 一般・小児・肝胆膵外科学 |
5 | 9/3(水)② | 最新の手術 | 内視鏡外科手術・ロボット支援下手術の現在 | 山梨 高広 | 下部消化管外科学 |
6 | 9/3(水)⑤ | 滅菌、消毒法、外科的感染症 | 滅菌・消毒の意義と消毒の功罪、周術期感染症の特徴および院内感染予防とその対策について | 内藤 剛 | 下部消化管外科学 |
7 | 9/4(木)③ | 水分・電解質代謝、輸液、外科的栄養法 | 水・電解質と、外科侵襲下の輸液管理の習得、栄養療法の原理、方法について | 比企 直樹 | 上部消化管外科学 |
8 | 9/4(木)④ | 外科とリスクマネジメント | 外科領域における医療安全対策について | 熊谷 厚志 | 上部消化管外科学 |
9 | 9/5(金)③ | 出血、止血、輸血、術前管理 | 出血、止血、輸血、術前管理 | 隈元 雄介 | 一般・小児・肝胆膵外科学 |
10 | 9/5(金)④ | 術後管理、侵襲と生体反応 | 術後管理、全身性炎症反応症候群(SIRS)、 サイトカイン、敗血症について | 西澤 伸恭 | 一般・小児・肝胆膵外科学 |
11 | 9/9(火)① | 外科腫瘍学 | 癌治療における手術治療の意義、新しい癌治療とその開発について | 山下 継史 | 新世紀医療開発センター(横断的医療領域開発部門) |
12 | 9/10(水)② | 乳腺 | 乳腺疾患の診断と治療、乳癌治療の概略 | 三階 貴史 | 乳腺・甲状腺外科学 |
13 | 9/10(水)③ | 甲状腺・副甲状腺 | 甲状腺・副甲状腺疾患の総論および各論 | 加藤 弘 | 乳腺・甲状腺外科学 |
14 | 9/18(木)① | 小児外科3 | 小腸・大腸、肝・胆道 | 渡辺 栄一郎 | 一般・小児・肝胆膵外科学 |
予習:臨床医学は基礎医学の上に成り立っている。外科学も例外ではない。外科学総論受講前に解剖学、生理学、生化学、薬理学、病理学などの基礎医学について十分に復習し理解していることが必要である。(約3時間)
復習:講義内容について参考図書に準じて整理する。(各講義約1時間)
種別 | 書名 | 発行所 |
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参考書 | 標準外科学 第16版 | 医学書院 |
参考書 | 標準小児外科学 第8版 | 医学書院 |
参考書 | 内分泌外科の要点と盲点 第2版 | 文光堂 |
参考書 | 乳腺外科の要点と盲点 第3版 | 文光堂 |
参考書 | 参考図書は学生各自の判断で選択する。 |
1.外科疾患に対する病態生理を理解し、説明できる。
2.外科侵襲に対する生体反応を理解し、説明できる。
3.周術期感染症を理解し、説明できる。
4.術前術中術後管理に必要な事項を理解し、説明できる。
5.ヘルニアの発生を理解するために必要な体壁の解剖を理解し、説明できる。
6.乳腺・甲状腺・副甲状腺の解剖、生理機能を理解し、説明できる。
7.乳腺・甲状腺・副甲状腺の腫瘍を含めた病態を理解し、説明できる。
8.外科治療を要する小児疾患を理解し、説明できる。
9.外科医として生涯にわたり学習研鑽する必要性を理解できる。
年度末試験(90%)および受講態度(10%)を勘案して評価する。
常識と良識をもって受講すること。