Web Syllabus(講義概要)
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臨床実習入門(M302-CM15)
英文名Introduction to Clinical Medicine
科目概要4年前期[56コマ]、3群科目、必修、演習
科目責任者青山 直善
担当者守屋 利佳※, 千葉 宏毅※, 臨床実習入門担当者※
教室

実務経験のある教員

 医療者(医師・薬剤師・看護師など)としての経験を活かして多職種連携への取り組み方や臨床実習に臨むにあたって必要な基本的な技能・態度の指導を行う。在宅医療施設での勤務の経験から、患者やその家族と医療者とのコミュニケーションの指導を行う。

卒業・学位授与の方針と当該科目の関連

1. プロフェッショナリズムと倫理: ◎4. 知的探究と自律的学習: ◯7. 予防医学:
2. コミュニケーション能力: ◎5. チーム医療: ◎8. 地域医療:
3. 医学的知識と技術: ◎6. 医療の質と安全: ◎9. 国際貢献:

授業の目的

 臨床の現場で医療チームに参加しながら診療参加型臨床実習を行うにあたって必要な知識、技能と態度を修得する。

教育内容

以下の内容について講義と実習を行う
1) 医療面接(模擬患者との医療面接実習を行い、基本的な医療面接の手法を修得する)
2) 診察法 (頭頚部、胸部、腹部、神経、小児、四肢と脊柱、乳腺などの各診察方法の基本を修得する)
3) 基本的臨床手技 (縫合と抜糸、外科的手洗い、ガウンテクニック、手袋装着、静脈採血、12 誘導心電図測定、救急、標準予防策、導尿) などの臨床の現場で必要な基本的なスキルを修得する)
4) 医療安全:医療の現場で必要となる医療安全の基本的知識を学ぶ
5) カルテ記載(カルテの記載の意義と内容を理解し、記載方法を体験する)
6) 医療に関する法律、個人情報保護などについての基本的知識を習得する
7) 医療者になるものとしての心構え、態度について理解し、実践できる
8) 医療倫理(臨床実習の場面で実習学生が直面する倫理問題について検討する)
9) メデイカルスタ ッフ実習(看護師およびそのほかのメディカルスタッフ)の仕事につき、医師以外の職種から患者さんや医師をみる
10) 各科病棟実習:各科の病棟において、医療面接実習の経験を踏まえて、担当教員の指導の下、病棟の患者さんにインタビューを行う)
11)患者さんから学ぶ:患者さん(過去や現在、自身あるいは家族が病気にかかった経験のある方)から、病気の経過や医療者との対話、心情などについて話を聴く
12)発表と討論(臨床実習入門とメディカルスタッフ実習で学んだことについて発表し、情報共有と討論を行う)

教育方法

講義及び小グル―プに分かれて実習(ロールプレイを含む)を行う。教員、指導者より実習中にフィードバックを受ける。
相互評価や各自の振り返りも随時実施する。

準備学習(予習・復習)

予習:臨床実習入門ノート(別途配布)及び提示された参考資料、教科書などに必ず目を通しておくこと。
診察法、基本的臨床手技に関しては、診察法マニュアルを熟読し、指定のサーバー上に提示された動画をあらかじめ 視聴し、実施できるようにしておくこと。
復習:医療面接、診察法などは講義・実習の復習に加え、学生同士でもロールプレイなどを行うこと。
予習・復習あわせて1コマ当たり1時間の学習を要する。

教材

種別書名著者・編者発行所
参考書診察法マニュアル北里大学医学部オリジナル
参考書ベイツ診察法第2版メデイカル・サイエンスインターナショナル
教科書
署名
著者・編者
発行所
参考書
署名
診察法マニュアル
著者・編者
北里大学医学部オリジナル
発行所
参考書
署名
ベイツ診察法第2版
著者・編者
発行所
メデイカル・サイエンスインターナショナル

AV資料

・伴信太郎: DVD 基本的身体診察法 全5巻組 (京都科学)
・診察法動画(共用試験実施評価機構:各自登録ID にて視聴)

到達目標

1)基本的な医療面接を実施し、患者―医師関係の基本を述べることができる。
2)病歴、現症のとり方を理解し、患者さんから必要な情報を得ることができる。
3)Problem Oriented System (POS)、Problem Oriented Medical Record (POMR) を理解し、所見をカルテに記載するとともに、診断から治療へと展開する方法を述べることができる。
4)基本的な診察法・基本的臨床手技や医療安全を実施することができる。
5)病院内の各部署の業務を説明することができる。
6)病院内の各部署で、リーダーの指示に従い、スタッフと共に動くことができる。
7)臨床実習に臨む医学生として適切な態度をとることができる。

評価基準

・実習中の態度 80%
・レポート、発表会 20%
上記を総合的に判断し、臨床手技の評価を含めた内科学総論(3年生で実施)の成績と合わせて評価する(3 年次までの成績を100%とし、臨床実習入門における実習中の態度やレポート、発表会などで問題がある場合は減点とする)。
客観的臨床能力試験(OSCE)は臨床実習入門終了後に実施され、内科学総論の合否には影響しない 。ただしOSCEはCBTと同様に独立して進級判定に関与する 。

その他注意事項

1)臨床実習入門は全出席を原則とする。
正当な理由により、遅刻・早退・欠席した場合は、与えられた課題に関するレポートを提出すること。 このレポートは評価の対象となる。
2)実習開始前に聴診器などの共同購入があるので、連絡に留意する。
3)常に個人情報保護に留意する。
4)実習時には所定のユニフォームを着用のこと。
5)清潔な服装を心がけ、身だしなみに留意する。