英文名 | Clinical rotation(Clinical Clerkship:Endocrinology,Diabetes and Metabolism) | |
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科目概要 | 5年[2週]、3群科目、必修、実習 | |
科目責任者 | 宮塚 健 | |
担当者 | 宮塚 健※, 市川 雷師※, 鈴木 陽彦※, 小田 慧※, 久保 晴丸※, 辻 諭※, 井上 光子※ | |
教室 |
市川雷師・鈴木陽彦ほか:
臨床経験を踏まえ、内分泌代謝疾患の診断における身体所見の取り方について実習を行う
1. プロフェッショナリズムと倫理: ◎ | 4. 知的探究と自律的学習: ◯ | 7. 予防医学: ◯ |
2. コミュニケーション能力: ◎ | 5. チーム医療: ◎ | 8. 地域医療: |
3. 医学的知識と技術: ◎ | 6. 医療の質と安全: ◯ | 9. 国際貢献: |
種々の内分泌・代謝疾患の診断から治療に至る過程を入院および外来患者を通して具体的に習得するとともに、4学年までの器官別総合学習で習得した知識の有機的統合を図り、医師として習得すべき技量のさらなる充実をはかる。また、医師やメディカルスタッフとともに医療チームとして実際に患者と関わることにより、医師としてのプロフェッショナリズムを習得する。さらに、内分泌領域特有の内分泌負荷試験や糖尿病患者に対する食事療法の指導を実際を経験し、内分泌・代謝疾患の診療について理解を深める。
内分泌・代謝疾患の主症候、検査法、診断法、治療法及び患者教育の基本を学習する。
1)入院患者を医療チームの一員として担当し、患者へ接遇、病歴聴取、診察法及びカルテ記載について学ぶ。
2)病棟回診、症例検討会に参加し、担当症例のプレゼンテーションを行うことを通じて種々の内分泌・代謝疾患について理解を深める。
3)糖尿病患者の血糖自己測定やインスリン自己注射指導、食事療法の指導などを体験し、実践的な技術習得を学ぶ。
4)血圧測定法の習得や内分泌・代謝疾患特徴的な臨床徴候に関する臨床推論に基づく診察・検査法を学習し、客観的臨床能力試験(OSCE)に対応しうる技量を習得する。
5)それぞれが担当した症例について、症例ディスカッションを通じて互いの担当症例の病態、診断、治療などに関して知識を深めるとともに、プレゼンテーションの仕方を学ぶ。
6)外来での診療に参加しその実際を経験することで、医療面接の経験を積むとともに外来診療特有の患者マネジメントについて理解を深める。
7)内分泌疾患に特有の負荷試験を経験し、検査の目的、検査結果の解釈について学習し、内分泌疾患の診断方法を習得する。
8)診療録の添削、症例ディスカッションを通じて学生にフィードバックを行う。
1)担当症例を通じ、医療面接ならびに基本的な身体診察手技を実践し習得する。
2)診療録作成を通じ、これまで培ってきた医学的知識の統合を図り、さらに最新のガイドラインついての学習やmini-OSCE通じ、これらに基づいた臨床推論を実践し習得する。
3)担当症例についての臨床推論を症例ディスカッションおよびチャートカンファレンスで適切にプレゼンテーションする能力を習得する。
4)担当症例に関する病歴総括を作成し、適切な医療情報の取捨選択や個人情報の取り扱いについて学習する。
5)総合外来(主に初診)および専門外来(主に再診)、内分泌負荷試験を見学し、入院症例だけでは学習することが難しい内分泌代謝内科症例を経験するとともに、外来診療における医療面接や身体診察、内分泌負荷試験の実際についても経験する。
〈予習〉必要時間1~2時間/コマ
【知識】4 年生前期までに学んだ内分泌・代謝疾患に関わる病態生理、診断に用いられる検査方法、診断基準を理解しておくこと(器官別総合学習の知識を整理しておくこと)。
【技能】4 年生前期までに学んだ、医療面接及び診察技法をマスターしておくこと。
【態度】医師になる者としての真摯な態度、学ぶ姿勢を、学内学外を問わず心がけること。
〈復習〉必要時間1~2時間/コマ
担当した症例の疾患については論を俟たず、他の学生が担当した症例、あるいは回診で診た疾患についても、病態生理や診断方法、治療法などについて教科書で理解を深め、知識の裏付けを行う。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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参考書 | Mosby's Guide to Physical Examination 2011 | Seidel H. M. 7th, ed. Mosby | |
参考書 | 身体所見のとりかた 第2版 | 川上義和 | 文光堂 |
参考書 | 内科学 | 矢崎義雄ほか | 朝倉書店 |
参考書 | HARRISON'S PRINCIPLES of INTERNAL MEDICINE 20th Edition | ||
参考書 | POS 医療と医学教育革新のための新しいシステム | 日野原重明 | 医学書院 |
参考書 | JOSLIN'S DIABETES MELLITUS 14th Edition 2005 | Kahn CR ほか | LEA&FEBIGER |
参考書 | WILLIAM'S TEXTBOOK OF ENDOCRINOLOGY 14th Edition 2020 | Melmed Sほか | SAUNDERS |
参考書 | Werner & Ingbar's THE THYROID 11th Edition 2021 | Braverman LE | Wolters Kluwer |
参考書 | 糖尿病診療ガイドライン2024 | 日本糖尿病学会編 | 南江堂 |
参考書 | 高齢者糖尿病診療ガイドライン2023 | 日本糖尿病学会編 | 南江堂 |
参考書 | 糖尿病食事療法のための食品交換表第7版 | 日本糖尿病学会編 | 文光堂 |
参考書 | 内分泌代謝学 | 斎藤寿一ほか | 中外医学社 |
参考書 | 糖尿病治療ガイド2024 | 日本糖尿病学会編 | 南江堂 |
① 患者診察の基礎
・イリノイ診断学ビデオプログラム
第1 巻 一般診察法:基本技術 WB I29 v.1
・医師のための上手なインタビューテクニック(2 巻)
WB I71 v.1
WB I71 v.2
② 基礎医学関連
・目で見る身体のしくみシリーズ
ホルモン QT Melli v.12
・身体のしくみシリーズ
内分泌系の構造と働き QT Sh69 v.8
③ 臨床医学関連
・目で見る病気シリーズ
v.17 内分泌疾患と糖尿病 WB Ki59 v.17
・A Team Approach to Patient Management WK T253
① 患者と良好なコミュニケーションを得ることができる。
② 病歴聴取及び身体所見を的確にとることができる。
③ 診療録(カルテ)を適切かつ正確に記載できる。
④ 受け持った症例の病歴聴取・身体診察所見を適切に行い、また検査所見を正確に解釈・説明することができ、かつ臨床上の問題点を提起し、科学的根拠に基づく医学(EBM)を用いた診療や治療に結びつけることができる。
⑤ 症例検討会に参加し、ガイドラインや論文からの情報収集法を学び、それを実践に応用できる。
⑥ 医師となるための人格、知識の不足な点を明確にし、今後の研鑽の糧にする。
①実習への取り組み態度30%:臨床実習における参加態度、学習状況、回診およびチャートカンファレンスでのプレゼンテーションについて、スタッフによる採点を行う。
②診療録の作成30%:病棟実習で担当した症例の診療録について、記載されるべき事項が記載されているか、記載内容が適切か、科学的根拠の裏付けが適切になされているかどうかについて評価する。
③症例ディスカッション20%:担当した症例についてレポートが情報の過不足を含め適切に作成されているか、担当した症例について十分理解しているか、プレゼンテーションは適切かについて評価する。
④ mini-OSCE 20%:内分泌・代謝疾患で頻繁に遭遇する臨床徴候について、的確な臨床推論とそれに基づく診療計画が行えるかどうかを評価する。無断欠席、遅刻、レポート提出遅れなどは減点の対象とする。尚、診療録作成において同一症例のコピー&ペーストは厳禁とし、発覚した場合には実習不合格とする。
初回集合場所・時間
その他注意事項
⑴ 月曜日午前9:00 からオリエンテーションを行う。(7S 病棟多目的室集合、シラバスと内分泌代謝内科臨床実習注意事項必携のこと)
詳細についてはオリエンテーション時に連絡する。
⑵ 集合時間と集合場所
毎日午前9:00 までに7N 病棟カンファレンスルームに集合し、診療チームの一員として診療に参加すること。
回診・チャートカンファレンス、症例検討会、症例ディスカッション、mini-OSCEはそれぞれ指定の場所に時間に間に合うよう集合すること。
集合場所、集合時間等に変更がある場合には都度連絡する。
⑶ 実習時に使用する部屋
7N 病棟内分泌・代謝内科カンファレンスルーム、7N 病棟学生実習室、7S 病棟多目的室、内科総合外来、内科専門外来、栄養指導室他
⑷ 祭日や休日のある週の予定はその都度追って連絡する。