Web Syllabus(講義概要)
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脳神経外科実習(M304-CM15)
英文名Clinical rotation(Neurosurgery)
科目概要5年[1週]、3群科目、必修、実習
科目責任者隈部 俊宏
担当者隈部 俊宏※, 佐藤 澄人※, 秀 拓一郎※, 小泉 寛之※, 柴原 一陽※
教室

実務経験のある教員

隈部 俊宏:臨床経験を踏まえ、脳腫瘍治療について指導する。
秀 拓一郎:臨床経験を踏まえ、良性脳腫瘍の治療について指導する。
佐藤 澄人:臨床経験を踏まえ、機能的脳神経外科の意義について指導する。
小泉 寛之:臨床経験を踏まえ、脳血管障害の治療について指導する。
柴原 一陽:臨床経験を踏まえ、悪性脳腫瘍の治療について指導する。

卒業・学位授与の方針と当該科目の関連

1. プロフェッショナリズムと倫理: ◎4. 知的探究と自律的学習: ◎7. 予防医学: ◯
2. コミュニケーション能力: ◎5. チーム医療: ◯8. 地域医療: ◯
3. 医学的知識と技術: ◎6. 医療の質と安全: ◎9. 国際貢献:

授業の目的

1)脳神経外科学の基本的分野 ①脳血管障害 ②脳・脊髄・末梢神経腫瘍 ③小児・外傷・先天異常・形成不全 ④炎症性疾患 ⑤機能的疾患に関する知識の習得、診断・治療方法とその進め方を理解する。
2)脳神経外科疾患の患者診察時に必要な基本的知識、技能、態度を身につける。そのためBSL 実習期間中にできるだけ多くの脳神経外科の臨床に接するように心がける。担当医とともに担当患者のベッドサイドに行き、診察や処置を見学する。
3)学生としての自覚と責任を持って患者さんに接遇し、敬意を持って最善の努力と礼を尽くす。
4)国家試験合格あるいは将来の医師として必要な基本的臨床能力、医療安全等の知識と技術をできるだけ身につける。
5)脳神経外科で扱う疾患は、わが国における死亡原因の上位を占める重要な疾患であり、必要な知識を習得する。

教育内容

実習の実際
1.指定された時刻および場所に集合。
2.症例検討会:
1)学生3~4名に1名の患者を担当する。各症例について、到達目標の1)~ 12)を習得する。病歴聴取、現症、画像所見など仕事を分担せず、全てに参加すること。
2)プロトコールを作成し、教員および各学生用のコピーを用意する。
3)各人ごとに、症例の病歴聴取から、現症、神経学的所見診断に至るまでの思考過程、鑑別診断、治療、予後について発表する。
4)各症例の学生用カルテ、画像など必要データを用意する。(電子カルテ、データについては参照できるよう準備する)
5)他の学生の症例検討に積極的に参加する。各学生が期間中に学んだことを全員で発表し、共通の知識として分かち合う。
6)割り当てられた症例について、鑑別診断とその考察についてレポートを作成し、症例検討会時に提出すること。症例検討会でレポートの内容を発表し、質疑応答を行う。
7)診察時の注意:
⑴ 診察時には受け持ち医より紹介してもらい、患者の許可を得てから診察させてもらうこと。
⑵ 病状、予後について患者に説明しない(たずねられても答えない)こと。
⑶ 病棟の医師用コンピューター、コピー機は使用しないこと。
3.手術実習:実際に脳神経外科手術を見学し、数名は助手として手術に参加する。脳血管撮影および血管内治療を見学をする。
4.OSCE:神経学的所見のとり方、特に脳神経、意識障害、知能のみかた、評価方法につき実習する。
5.小講義:講義では極めて重要な部分のみを解説する。参考書を読んで予習・復習すること。
『標準脳神経外科学』、『脳神経外科学(太田富雄編)』などを参照し、脳神経外科の基礎的知識を習得する。
6.病理カンファレンス:手術標本の組織所見を学ぶ。
7.小テスト:脳神経外科全般について、国家試験問題形式で出題する。テスト終了後に解説を行い、知識の整理を促す。

準備学習(予習・復習)

実習に先立ち、少なくとも4学年時の講義内容は再学習しておくこと。
代表的疾患についてはその病態、診断と治療について既に基本的な知識があるものとして実習を開始する。
予習・復習あわせて1コマあたり2時間程度の準備学習を要する。

教材

種別書名著者・編者発行所
教科書標準脳神経外科学医学書院
参考書脳神経外科学太田富雄 編金芳堂
参考書病棟カンファレンスルームの書庫にある図書を参照してよいが、必ずその場で使用し帯出しない。
教科書
署名
標準脳神経外科学
著者・編者
発行所
医学書院
参考書
署名
脳神経外科学
著者・編者
太田富雄 編
発行所
金芳堂
参考書
署名
病棟カンファレンスルームの書庫にある図書を参照してよいが、必ずその場で使用し帯出しない。
著者・編者
発行所

到達目標

1)適切に病歴をとることができる。
2)基本的な現症(全身所見、神経学的所見)をとることができる。
3)患者や医療従事者と適切なコミュニケーションをとることができる。
4)診断確定のための補助検査法を述べることができる。
5)補助検査所見(特に神経画像所見)を説明できる。検査のポイント、禁忌を説明できる。
6)病歴、現症、神経学的所見、補助検査所見をもとに鑑別診断を述べることができる。
7)神経病理、神経生理、神経解剖について基本的な説明ができる。
8)基本的な脳神経外科疾患について説明ができる。(脳血管障害、脳・脊髄腫瘍、外傷など)
9)基本的な治療法を説明、選択できる。
10)脳神経外科疾患の予後を述べることができる。
11)手術時の手洗い、ガウンテクニックを適切に行うことができる。
12)医療安全管理について述べることができる。
以上1)~ 12)を理解、実行することにより、脳神経外科疾患の診断から治療までの過程(思考過程)と医療安全管理についての知識を習得する。

評価基準

1)実習態度・基本的知識(20%)
2)症例検討における思考過程・プレゼンテーション(20%)
3)小テスト(20%)
4)レポート作成(40%)

その他注意事項

症例検討プロトコール(A4、横書き罫紙、ワープロなど)
脳神経外科学生症例検討会 ○月○日
担当学生名:
症例:歳、性
主訴:
現病歴:
既往歴・生活歴・家族歴:
現症:
全身所見:
神経学的所見:
検査・画像所見:
鑑別診断:
治療:
手術所見:
考察:テーマを選び、文献等で調べる

初回集合場所・集合時刻
新M号館2階M212講義室 8:00 A.M.

その他注意事項
⑴ 使用講義室:本館8W 病棟 学生実習室
⑵ 実習器具:診察道具(教務課)
⑶ 欠席日数が1/3 以上の者は再履修の対象となる
⑷ その他の注意事項:
① 手術実習の時に、帽子、マスク、術衣の後始末をきちんと行う事。
② 実習時に知りえた患者さんの個人情報は、決して他人に洩らさないこと、また作成した資料や下書きデータの取り扱いにも注意し、廃棄時にはシュレッダーなどを利用する。
③ 実習時の服装は決められた所定のものを着用し、清潔感ある身だしなみを心がける事。
④ 病院内エレベーター、食堂などはもちろんのこと、通学のバスなど公共交通機関の利用に際しては、患者の個人情報を守秘し、不用意な言動は慎む。