英文名 | Clinical rotation(Anesthesiology) | |
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科目概要 | 5年[1週]、3群科目、必修、実習 | |
科目責任者 | 岡本 浩嗣 | |
担当者 | 岡本 浩嗣※, 松田 弘美※, 安藤 寿恵※, 日向 俊輔※ | |
教室 |
岡本 浩嗣ほか:
臨床経験を踏まえ、麻酔科学の基本である臨床麻酔の実際を経験させ、その上で多岐にわたる麻酔科医の仕事内容、その意義と重要性の理解を目的に指導する。
1. プロフェッショナリズムと倫理: | 4. 知的探究と自律的学習: | 7. 予防医学: |
2. コミュニケーション能力: ◯ | 5. チーム医療: ◎ | 8. 地域医療: |
3. 医学的知識と技術: ◯ | 6. 医療の質と安全: ◎ | 9. 国際貢献: |
麻酔科学の基本である臨床麻酔の実際を経験する。
その上で多岐にわたる麻酔科医の仕事内容を知り、その意義と重要性を理解する。
〔術前〕術前診察で、患者の状態を把握し、適切な麻酔計画を立て、その説明と同意を得るという一連の過程を学習する。
〔手術室での麻酔〕麻酔器の始業点検、麻酔薬の準備、患者入室時の患者確認、状態把握、麻酔導入-麻酔維持-麻酔覚醒の過程、回復室での管理、帰室基準の把握を行えるよう学習する。
〔ペインクリニック〕疼痛外来患者の診断と治療、および術後疼痛管理法を学習する。
〔緩和医療〕緩和ケアの概念と目的を理解し、その重要性を認識し、その実際を学習する。
〔ICU〕集中治療を要する患者の評価、管理、治療の実際を学習する。加えて迅速対応チームや呼吸療法チームの役割を学習する。
〔産科麻酔〕無痛分娩、帝王切開の患者管理を学習する。
パワーポイントを用いて講義を行うとともに、グループディスカッションとシミュレータでの実技を行う。手術中の麻酔管理を学習する。課題のフィードバックは、次の回の授業で、与えられた課題の中での考え方や回答例について検討して行う。
第4学年の麻酔科講義の内容を復習しておくこと。(1時間程度)
実習後は周術期の患者管理における麻酔科の役割を復習する。(1時間程度)
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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参考書 | 入門編:『標準麻酔科学( 第7版)』 | 稲田英一 | 医学書院 |
参考書 | 応用編:『気道管理ガイドブック』 | 岡本浩嗣、黒岩政之、村島浩二 | 真興交易医書出版部 |
参考書 | 応用編:『ラリンジアルマスク』 | 岡本浩嗣、村島浩二/編 | 羊土社 |
参考書 | 応用編:『経食道心エコー(第3版)』 | 岡本浩嗣、山浦健/編 | |
参考書 | 応用編:『硬膜外麻酔・脊椎麻酔』 | 岡本浩嗣、鈴木利保/編 | 羊土社 |
参考書 | 応用編:『人工呼吸ブック』 | 新井正康監訳 | メディカルサイエンスインターナショナル |
チェックリスト
□ 遅刻をしない。
□ 医師として相応しい言葉遣い、態度を身につけることができる。
□ 術前診察を理解できるようになる。
□ 心疾患患者、肺疾患患者の術前評価法を述べることができる。
□ 緊急手術患者の術前評価を述べることができる。
□ 麻酔器の仕組みと安全装置(フールプルーフ、フェイルセーフ)を理解できるようになる。
□ 安全な麻酔のためのモニタリングを見学し、目的を理解できるようになる。
□ パルスオキシメータ(SPO2)とカプノメータ(PETCO2)の正常と異常を述べることができる。
□ 肺動脈カテーテルから得られる情報について述べることができる。
□ 全身麻酔に用いられる薬剤の特徴を述べることができる。
□ 筋弛緩薬の種類と特徴を述べることができる。
□ 局所麻酔薬の投与法と毒性を述べることができる。
□ 全身麻酔の導入と維持を経験し、理解できるようになる。
□ 気道確保を経験することができる。
□ 硬膜外麻酔を見学し、硬膜外麻酔法の長所と欠点を述べることができる。
□ 脊髄くも膜下麻酔を見学し、脊髄くも膜下麻酔法の長所と欠点を述べることができる。
□ 輸液・輸血の種類と目的を述べることができる。
□ 心血管作動薬の種類と投与方法を述べることができる。
□ 周術期に発生する低酸素血症の原因と対処法を述べることができる。
□ 肺塞栓症の予防、症状、診断と治療について述べることができる。
□ 酸塩基平衡の異常と対処法を述べることができる。
□ 悪性高熱症の原因と対処法を述べることができる。
□ 産科麻酔と無痛分娩について述べることができる。
□ 腕神経叢ブロックについて述べることができる。
□ 術後疼痛管理法を述べることができる。
□ ペインクリニックに参加し、理解できるようになる。
□ 星状神経節ブロックの適応と合併症を述べることができる。
□ 帯状疱疹後神経痛の症状と治療法を述べることができる。
□ 三叉神経痛の症状と治療法を述べることができる。
□ 複合性局所疼痛症候群の病態と治療法を述べることができる。
□ 緩和医療に参加し、理解できるようになる。
□ WHO の除痛ラダーを述べることができる。
□ 術後呼吸療法に参加し、理解できるようになる。
□ 集中治療に参加し、理解できるようになる。
□ 人工呼吸器の設定と呼吸管理法を述べることができる。
□ 心肺蘇生法を述べることができる。
積極的な参加は加点対象とし、実習態度 60%・レポート 10%・口頭試問(OSCE含む)30%による総合評価を行う。
初回集合場所・時間
本館4階総合手術センター多目的室2・7:30AM
その他の注意事項
☆実習の初日は7:30に総合手術センター多目的室2に集合のこと。実習の説明を行う。
その後、朝のカンファレンスに出席。週によっては単一の指導医(アテンダント)が担当する。
☆全員で手術室、ペイン・緩和、産科麻酔、集中治療とローテーションして実習する。
☆二日目以降は、7:45にカンファレンスルームに集合のこと。実習中に各々3~4回の麻酔の見学をする。麻酔科医について導入と維持を学習する。
☆手術室にて当直も体験できる。希望者は担当者(吉野医師)あるいはチーフレジデントまで申し出ること。
☆手術麻酔、ペイン、緩和、産科麻酔、集中治療のいずれかのテーマについて、レポートを作成すること。(指導医が担当する週はその指示に従う)
A4 サイズ3~4枚程度でよい。最終日朝に担当者(岡本、松田あるいは日向医師)に提出すること。
☆放射線管理区域に立ち入る際は、ガラスバッジを着け医師の指示に従う。
☆チェックリストを利用し、実習でカバーできない点は積極的に質問して補うこと。
☆最終日にはレポートおよびOSCEの票を持参し担当者(松田あるいは日向医師)に提出すること。