Web Syllabus(講義概要)
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病理実習(選択実習)(M304-CM15)
英文名Clinical Pathology(Clinical Clerkship)
科目概要5年[3週]、3群科目、選択、実習
科目責任者村雲 芳樹, 三枝 信
担当者村雲 芳樹※, 三枝 信※, 梶田 咲美乃※, 一戸 昌明※, 眞山 到※, 栃本 昌孝※, 中川 茉祐※, 氣仙 裕梨香※
教室

実務経験のある教員

村雲芳樹、三枝信、梶田咲美乃、一戸昌明、眞山到、栃本昌孝、中川茉祐、氣仙裕梨香
病理診断の臨床経験を踏まえ、治療方針を決定する上での病理診断の重要性を概説する。

卒業・学位授与の方針と当該科目の関連

1. プロフェッショナリズムと倫理: ◎4. 知的探究と自律的学習: ◎7. 予防医学: ◯
2. コミュニケーション能力: ◎5. チーム医療: ◯8. 地域医療: ◎
3. 医学的知識と技術: ◎6. 医療の質と安全: ◎9. 国際貢献:

授業の目的

1)病理解剖例、外科手術症例の観察を通して、患者の病態を総合的にとらえ、問題点を考察する能力を養う。
2)病理解剖、術中迅速診断、生検診断、細胞診断の過程を理解経験し、学生として要求される程度の診断能力を得る。
3)分子病理学的事項を含む臨床病理学的知識を幅広く習得する。

教育内容

・ 5 学年臨床実習(病理学)での実習内容をさらにおし進め、外科病理学を主眼とした実習を行う。具体的には、前日に病理組織標本を検鏡し、当日の担当医とともにdiscussion をしながら病理診断を行う。また、病理組織診断及び細胞診断のミニレクチャーを通じて、病理診断知識を身につける。
・ 手術検体の切り出しに参加し、病変の肉眼的観察能力を身につける。
・ 病理解剖に参加し、臓器処理などの剖検実技を体験する。
・ 重要な病気の病理標本を学習し、幅広い病理学的知識を身につける。
・ 医学部研究室で、標本薄切、染色など自分で組織標本を作製したり、病理学的研究を見学する。
・ 実習内容のフィードバックは最終日の口頭試問と筆記試験の中で行う。

教育方法

・ 実際の病理標本を見て、個々に病理所見を記載する。教員と一緒に検鏡し、病理所見について説明しフィードバックする。
・ 国家試験対策として重点標本について各自で勉強し、三週目に重点標本の説明をする。
・ 手術検体の切り出しから薄切、HE標本作製までを実際に体験することにより、病理業務の詳細について理解を深める。
・ 最後に口頭試問・筆記試験を行い、すぐに説明し、フィードバックする。

準備学習(予習・復習)

予習(1 時間)
・ 5 年時の病理学臨床実習テキスト、2年時の病理学総論テキスト、及び2・3 年次の系別講義のテキストで、病理の知識の再確認を行っておくこと。
復習(2 時間)
・ 実習中に学んだ症例の臨床像、病理像について、テキストを読んで理解を深める。

教材

種別書名著者・編者発行所
教科書ロビンス 基礎病理学 原書10 版
(人体病理について基本的な事項が包括的に記載してある)
豊國 伸哉 、高橋 雅英 監訳丸善出版
参考書参考図書
組織病理アトラス 第6版
(臓器別に代表的な疾患の病理所見を豊富な写真とともに解説)
他編集、小田 義直文光堂
参考書その他の図書
各種の癌取り扱い規約
(各学会が臓器別に、臨床と病理の癌の記載法を決めている。カルテの理解には必須。実習室に常備、図書館にもあり)
金原出版
参考書その他の図書
『外科病理学』第5版
(よく見る疾患から稀なものまで、その病理所見が書かれている。卒後の病理の研修には必須。)
深山正久 森永正二郎/ 編集主幹文光堂
教科書
署名
ロビンス 基礎病理学 原書10 版
(人体病理について基本的な事項が包括的に記載してある)
著者・編者
豊國 伸哉 、高橋 雅英 監訳
発行所
丸善出版
参考書
署名
参考図書
組織病理アトラス 第6版
(臓器別に代表的な疾患の病理所見を豊富な写真とともに解説)
著者・編者
他編集、小田 義直
発行所
文光堂
参考書
署名
その他の図書
各種の癌取り扱い規約
(各学会が臓器別に、臨床と病理の癌の記載法を決めている。カルテの理解には必須。実習室に常備、図書館にもあり)
著者・編者
発行所
金原出版
参考書
署名
その他の図書
『外科病理学』第5版
(よく見る疾患から稀なものまで、その病理所見が書かれている。卒後の病理の研修には必須。)
著者・編者
深山正久 森永正二郎/ 編集主幹
発行所
文光堂

到達目標

1)主な臓器の癌の所見の取り方、取り扱い規約の基本、進行度、生物学的振る舞いを説明できる。
2)生検診断、細胞診断、術中迅速診断それぞれの目的、長所、限界を説明できる。
3)代表的な疾患について病理学的所見を説明できる。
4)自分で観察した生検・手術検体の病理診断報告書を作成できる。
5)各々の組織の異常がどのような機能障害を惹起し、病態を形成していくのかについて総合的に理解できる。
6)外科病理検体の基本的切り出しから病理標本作製までの過程を説明できる。
7)代表的な特殊染色法について説明できる。
8)免疫組織化学染色、分子病理学的検索の原理・意義を説明できる。
9)病理解剖見学を通じて亡くなった方への適切な配慮と振る舞いができる。
10)病院病理部の業務にかかわる様々な職種について説明できる。
11)病院全体や社会情勢の視点も加えたグローバルな視野での病理検査の重要性について理解できる。
12)検体取り違え防止などの医療安全対策の重要性を理解できる。

評価基準

・ 実習最終日に教員と口頭試問を行い、評価を行う。(10%)
・ 実習期間中、担当教員とのやり取りを通して、到達度、実習態度などを評価する。(40%)
・ 最終日に、組織像などについての試験を行う。(50%)

その他注意事項

定員
各回2 人

初回集合場所・時間
本館3 階病院病理部学生実習室・初日の午前9 時

実習における注意事項
 この実習で扱う検体は、実際に現在進行形で診察が行われている患者さんからのものです。その扱い(ガラス標本、個人情報など)には充分注意すること。

病理学週間スケジュール
1)月曜~金曜を通じて、その日の外科病理診断担当医に付き、標本の鏡検、手術材料の切り出し、術中迅速診断を行う。同時に、担当医の指導の下に、診断報告書記載の練習も行う。
2)病理解剖がある時には、助手として剖検作業に加わる。
3)水曜日朝と木曜日夕方の抄読会、リサーチトークに参加。
  火曜日の午後の病理部グロスカンファレンスに参加。
4)学生用に用意された、教育用標本ファイルを学習し、国家試験の準備に役立てる。
5)原則として、実習は17 時で終了とする(スケジュール表も参照のこと)。
6)この他、学生の興味・意欲に応じて標本を追加する。