Web Syllabus(講義概要)
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医療安全・管理学(M301-SM06)
英文名Risk Management and Health Care
科目概要1年前期[2/8コマ]、3群科目、必修、講義
科目責任者内山 勝文
担当者内山 勝文※, 安藤 寿, 荒井 有美, 番匠 章子, 宮島 慧, 玄海 泰子, 冨澤 淳
教室M101(新校舎1階大講義室)

実務経験のある教員

特定機能病院での臨床経験が豊富な整形外科医師が、医療安全の推進と医療の質の向上について、コミュニケーションスキル、問題解決スキル、危険予知能力など、具体意的事例に基づいて講義をする。

卒業・学位授与の方針と当該科目の関連

1. プロフェッショナリズムと倫理: ◎4. 知的探究と自律的学習: ◯7. 予防医学:
2. コミュニケーション能力: ◎5. チーム医療: ◎8. 地域医療:
3. 医学的知識と技術: ◎6. 医療の質と安全: ◎9. 国際貢献:

授業の目的

医療従事者として患者の安全を考えながら医療行為を行うことは、最も重要である。人間のヒューマンエラーの特性から医療過誤の実態、予防、事故後の問題解決、質の高い医療提供体制とそれを支える医療マネジメントまで、広い意味での医療安全と医療管理学の基礎を習得する。医学の習得段階に応じて1 年生で導入を行い、臨床実習前の第3 学年で再度、医療安全の基礎と各論、医療安全マネジメントについて学ぶ。第1 学年では過去の代表的医療事故事例を通して、患者安全の重要性とヒューマンエラーの特性やチーム医療における医療の安全確保について、さらにインシデントレポートの重要性について学ぶ。第3 学年では医療安全の基礎と各論(第1 学年での講義の復習と医療事故の歴史、原因と予防、事故後の対応、コミュニケーションスキルを養うためのチームSTEPPS)と、医療の質とその評価、医療組織や医療安全マネジメントについて学ぶ。

教育内容

医療安全や医療安全マネジメントは知識の伝授のみで身につけることはできないため、本講義でグループワーク等を行い説明する。コミュニケーション、リーダーシップ、状況認識、意思決定など医療技術とは異なるノンテクニカルスキルの涵養が重要であり、本講義で説明する。1 学年において具体的な医療事故から原因としてのヒューマンエラーの特性、医療現場の窮状や社会的背景インシデントレポートの重要性について学んだうえで、3 学年になり、医学的知識が増えるのに合わせて、具体的な医療事故の事例研究、医療安全マネジメントに必要な能力、自ら考え説明し、解決する問題解決能力を養うことを目指す。

教育方法

①知識を伝授する講義のみではなく、動画を視聴しグループワークなどを通じて問題解決能力の習得を図る。
②医療現場のシミュレーションを通じて、危険予知、院内安全対策の実態(フェイルセーフ・フールプルーフなど)を理解してもらう。
③事例研究を通じて医療事故発生時の対応、医療危機管理および原因分析手法を体得する。
④知識の伝授だけではなく、ケースメソッドを用いた教授法により討論を通じて考え、自ら問題解決できる能力を養う。
1 年次においては、上記①~④の準備として、事例から問題点の抽出と実現可能な解決策の立案を学んでもらう。
授業の後にアンケートを行い、次の授業で課題の中の特徴的な見解や誤解についてコメントする。

授業内容

日時講義テーマ講義内容担当者所属
17/15(火)①医療安全の基本1医療安全とヒューマンエラー内山 勝文
医学教育研究開発センター医療安全・管理学研究部門
27/22(火)①医療安全の基本2インシデントレポートとノンテクニカルスキル内山 勝文
医学教育研究開発センター医療安全・管理学研究部門
3医療安全とは
【第3年次で実施】
医療安全の基礎内山 勝文
医学教育研究開発センター医療安全・管理学研究部門
4医療事故
【第3年次で実施】
医療安全に必要なスキルを体験する(KYT)内山 勝文
医学教育研究開発センター医療安全・管理学研究部門
5ノンテクニカルスキル⑴
【第3年次で実施】
医療事故と医療事故調査制度内山 勝文
医学教育研究開発センター医療安全・管理学研究部門
6ノンテクニカルスキル⑵
【第3年次で実施】
投薬の安全性を考える安藤 寿
小児科学
7コミュニケーション
【第3年次で実施】
チームSTEPPS内山 勝文
安藤 寿
荒井 有美
番匠 章子
宮島 慧
玄海 泰子
冨澤 淳
医学教育研究開発センター医療安全・管理学研究部門
小児科学
北里大学病院看護部
北里大学病院医療の質・安全推進室
8コミュニケーション
【第3年次で実施】
チームSTEPPS内山 勝文
安藤 寿
荒井 有美
番匠 章子
宮島 慧
玄海 泰子
冨澤 淳
医学教育研究開発センター医療安全・管理学研究部門
小児科学
北里大学病院看護部
北里大学病院医療の質・安全推進室
No. 1
日時
7/15(火)①
講義テーマ
医療安全の基本1
講義内容
医療安全とヒューマンエラー
担当者
内山 勝文
所属
医学教育研究開発センター医療安全・管理学研究部門
No. 2
日時
7/22(火)①
講義テーマ
医療安全の基本2
講義内容
インシデントレポートとノンテクニカルスキル
担当者
内山 勝文
所属
医学教育研究開発センター医療安全・管理学研究部門
No. 3
日時
講義テーマ
医療安全とは
【第3年次で実施】
講義内容
医療安全の基礎
担当者
内山 勝文
所属
医学教育研究開発センター医療安全・管理学研究部門
No. 4
日時
講義テーマ
医療事故
【第3年次で実施】
講義内容
医療安全に必要なスキルを体験する(KYT)
担当者
内山 勝文
所属
医学教育研究開発センター医療安全・管理学研究部門
No. 5
日時
講義テーマ
ノンテクニカルスキル⑴
【第3年次で実施】
講義内容
医療事故と医療事故調査制度
担当者
内山 勝文
所属
医学教育研究開発センター医療安全・管理学研究部門
No. 6
日時
講義テーマ
ノンテクニカルスキル⑵
【第3年次で実施】
講義内容
投薬の安全性を考える
担当者
安藤 寿
所属
小児科学
No. 7
日時
講義テーマ
コミュニケーション
【第3年次で実施】
講義内容
チームSTEPPS
担当者
内山 勝文
安藤 寿
荒井 有美
番匠 章子
宮島 慧
玄海 泰子
冨澤 淳
所属
医学教育研究開発センター医療安全・管理学研究部門
小児科学
北里大学病院看護部
北里大学病院医療の質・安全推進室
No. 8
日時
講義テーマ
コミュニケーション
【第3年次で実施】
講義内容
チームSTEPPS
担当者
内山 勝文
安藤 寿
荒井 有美
番匠 章子
宮島 慧
玄海 泰子
冨澤 淳
所属
医学教育研究開発センター医療安全・管理学研究部門
小児科学
北里大学病院看護部
北里大学病院医療の質・安全推進室

準備学習(予習・復習)

授業のあとレポート提出は必須となる。内容はインシデントレポートを報告する重要性を理解しているか評価する。
1コマあたり予習・復習あわせて2時間の準備学習を要する。

教材

種別書名著者・編者発行所
参考書医療におけるヒューマンエラー河野 龍太郎医学書院
参考書医療・介護問題を読み解く池上直己日経文庫
参考書MBA 流ケースメソッドで学ぶ医療経営学入門渋谷明隆日経BP
参考書MBA 流ケースメソッドで学ぶ医療経営学入門 Ⅱ渋谷明隆日経BP
参考書医療安全ことはじめ中島和江、児玉安司(編)医学書院
参考書医療経営フレームワーク入門渋谷明隆日経BP
参考書医療安全多職種でつくる患者安全をめざして
2015
山内豊明、荒井有美南江堂
参考書今日からのリスクマネジメント実践講座
587,1999
鮎澤純子 看護学雑誌63医学書院
参考書WHO患者安全カリキュラムガイド多職種版2011東京医科大学
参考書患者安全
2015
篠原出版新社
参考書Safety-1 & Safety-2―安全マネジメントの過去と未来
2015
エリックホルナゲル
参考書知識創造企業
2016
野中郁次郎、竹内弘高東洋経済新聞社
参考書組織事故―起こるべくして起こる事故からの脱出
1999
ジェームズリーズン日科技連
教科書
署名
著者・編者
発行所
参考書
署名
医療におけるヒューマンエラー
著者・編者
河野 龍太郎
発行所
医学書院
参考書
署名
医療・介護問題を読み解く
著者・編者
池上直己
発行所
日経文庫
参考書
署名
MBA 流ケースメソッドで学ぶ医療経営学入門
著者・編者
渋谷明隆
発行所
日経BP
参考書
署名
MBA 流ケースメソッドで学ぶ医療経営学入門 Ⅱ
著者・編者
渋谷明隆
発行所
日経BP
参考書
署名
医療安全ことはじめ
著者・編者
中島和江、児玉安司(編)
発行所
医学書院
参考書
署名
医療経営フレームワーク入門
著者・編者
渋谷明隆
発行所
日経BP
参考書
署名
医療安全多職種でつくる患者安全をめざして
2015
著者・編者
山内豊明、荒井有美
発行所
南江堂
参考書
署名
今日からのリスクマネジメント実践講座
587,1999
著者・編者
鮎澤純子 看護学雑誌63
発行所
医学書院
参考書
署名
WHO患者安全カリキュラムガイド多職種版2011
著者・編者
東京医科大学
発行所
参考書
署名
患者安全
2015
著者・編者
発行所
篠原出版新社
参考書
署名
Safety-1 & Safety-2―安全マネジメントの過去と未来
2015
著者・編者
エリックホルナゲル
発行所
参考書
署名
知識創造企業
2016
著者・編者
野中郁次郎、竹内弘高
発行所
東洋経済新聞社
参考書
署名
組織事故―起こるべくして起こる事故からの脱出
1999
著者・編者
ジェームズリーズン
発行所
日科技連

到達目標

①ヒューマンエラーの概略を述べることができる。
②医療事故の原因を列挙できる。
③医療事故とヒューマンエラーの関連を説明できる。
④医療事故の予防における良好なコミニュケーションとチーム医療の重要性を説明できる。
⑤医療事故後の対応や危機管理について説明できる。
⑥医療の質を評価する指標を列挙できる。
⑦安全で質の高い医療を効率的に提供するための自己および医療組織、医療安全マネジメントについて説明できる。

評価基準

1年次においては、授業中の発言とレポート(インシデントレポートを報告する重要性を理解しているか評価する)で総合的に判断する。発言30% レポート70%

その他注意事項

・ 2コマのみ配当の学年において1コマ以上欠席の場合は、追加レポートを課し、合否を決める場合がある。
・ 3年次の定期試験で行われる筆記試験の受験資格については、最終学年(3年生)までの総コマ数の1/3以上欠席した場合は受験資格を与えるか検討する。