
| 英文名 | Histology | |
|---|---|---|
| 科目概要 | 2年前期[23コマ]、3群科目、必修、講義 | |
| 科目責任者 | 阪上 洋行 | |
| 担当者 | 阪上 洋行※, 原 芳伸, 仲田 浩規※, 池森 敦子※ | |
| 教室 | M103(新校舎1階大講義室) | |
研究機関や一般企業での研究者としての勤務経験や臨床医としての病院勤務の経験を踏まえ、生命現象や臨床病態の理解のために必要な細胞・組織の構造と機能について、最新の知見とともに概説する。
| 1. プロフェッショナリズムと倫理: ◎ | 4. 知的探究と自律的学習: ◎ | 7. 予防医学: |
| 2. コミュニケーション能力: ◎ | 5. チーム医療: | 8. 地域医療: |
| 3. 医学的知識と技術: ◎ | 6. 医療の質と安全: | 9. 国際貢献: |
組織学は、人体の諸器官の構造の成り立ちや機能を細胞レベルで理解する解剖学の一分野(ミクロ解剖学)である。
細胞レベルで臓器の構造を理解することは、機能の理解とともに、その破綻による病態を考える上で重要であり、将来の臨床医学の基礎となる。
本講義では、分子細胞生物学の最近の知見や構造の破綻による病気などの基礎知識も紹介しながら、細胞レベルでの人体の諸器官の構造を解説する。
組織学の講義は総論と各論からなる。
総論では、人体の諸器官を構成する構造的・機能的な基本単位となる4種の『組織』(上皮組織、支持組織、筋組織、神経組織)に関する概念を解説する。
さらに各論では、4種の組織の様々な組み合わせから作り上げられる器官の構造について解説する。
・ 板書と視聴覚メディアを活用した講義形式 (講義資料を毎回配布する)
・ 講義の重要項目や理解のための課題を記載した組織学サブノートを配布し、予習復習に利用する。
・ 試験問題で特に学生の正解率の低かった問題などを取り上げて解説し、学生にフィードバックする。
| 回 | 日時 | 講義テーマ | 講義内容 | 担当者 | 所属 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 4/1(水)① | 総論⑴ 組織学序論 |
⑴組織学的研究方法 ⑵細胞−組織−器官−器官系の概念を解説する |
阪上 洋行 |
解剖学(阪上単位) |
| 2 | 4/1(水)② | 総論⑵ 上皮組織 |
⑴上皮組織の形態学的分類 ⑵上皮組織の特徴的な構造と役割を解説する | 阪上 洋行 |
解剖学(阪上単位) |
| 3 | 4/8(水)② | 総論⑶ 結合組織 |
⑴結合組織の分類 ⑵結合組織を構成する細胞と非細胞成分(繊維・細胞外マトリックス)の構造と役割を説明する | 阪上 洋行 |
解剖学(阪上単位) |
| 4 | 4/15(水)② | 総論⑷ 硬組織 |
⑴軟骨組織の構造と分類 ⑵骨組織の構造と発生を解説する | 阪上 洋行 |
解剖学(阪上単位) |
| 5 | 4/22(水)② | 総論⑸ 筋組織 |
⑴筋線維の種類 ⑵骨格筋の構造と収縮機構との連関 ⑶心筋の構造 ⑷平滑筋の構造について解説する | 阪上 洋行 |
解剖学(阪上単位) |
| 6 | 5/8(金)② | 総論⑹ 神経組織 |
⑴神経細胞の構造 ⑵神経膠細胞の種類と役割について解説する | 阪上 洋行 |
解剖学(阪上単位) |
| 7 | 5/13(水)② | 総論⑺ 血球・造血組織 |
⑴血液細胞成分の種類、構造、機能を解説する | 阪上 洋行 |
解剖学(阪上単位) |
| 8 | 5/15(金)② | 各論⑴ 循環器 |
⑴血管の基本構造 ⑵弾性型動脈と筋型動脈との構造の相違 ⑶動脈と静脈の構造の相違⑷毛細血管の種類と構造について解説する | 原 芳伸 |
解剖学(阪上単位) |
| 9 | 5/18(月)② | 総論のまとめ(中間試験) | 総論の範囲の理解度を確認する | 阪上 洋行 |
解剖学(阪上単位) |
| 10 | 5/20(水)② | 各論⑵ リンパ系組織 |
免疫系の組織(リンパ小節、リンパ節、胸腺、脾臓)の構造と機能を解説する | 阪上 洋行 |
解剖学(阪上単位) |
| 11 | 5/22(金)② | 各論⑶ 呼吸器系 |
⑴気道の部位による組織学的構造の変化 ⑵ガス交換の場としての肺胞の組織学的構造を解説する |
阪上 洋行 |
解剖学(阪上単位) |
| 12 | 5/27(水)① | 各論(4) 消化器系1:口腔 |
⑴外分泌腺の基本構造と唾液腺の構造 ⑵味覚感受装置としての舌味蕾の構造と機能 ⑶歯の組織学について解説する | 阪上 洋行 |
解剖学(阪上単位) |
| 13 | 5/29(金)① | 各論(5) 消化器系2: 食道~胃 |
⑴消化管の基本構造 ⑵食道~胃の組織学的構造を解説する |
阪上 洋行 |
解剖学(阪上単位) |
| 14 | 5/29(金)② | 各論(6) 消化器系3: 小腸~大腸 |
小腸~大腸の組織学的構造を解説する | 阪上 洋行 |
解剖学(阪上単位) |
| 15 | 6/3(水)② | 各論(7) 消化器系4:肝臓・胆嚢・膵臓 |
⑴肝小葉の組織学的構造 ⑵胆嚢の組織学的構造 ⑶外分泌腺としての膵臓の組織学的構造を解説する | 阪上 洋行 |
解剖学(阪上単位) |
| 16 | 6/5(金)② | 各論(8) 内分泌 ⑴:下垂体・甲状腺・上皮小体 |
⑴内分泌細胞の特徴 ⑵下垂体・甲状腺・上皮小体の組織学的構造を解説する | 阪上 洋行 |
解剖学(阪上単位) |
| 17 | 6/10(水)② | 各論(9) 内分泌 ⑵:副腎・膵臓ランゲルハンス島 |
副腎と膵臓ランゲルハンス島の組織学的構造を解説する | 阪上 洋行 |
解剖学(阪上単位) |
| 18 | 6/17(水)② | 各論(10)【特別講義】 男性生殖器 |
精巣の組織学的構造と精子形成 | 仲田 浩規 |
非常勤教員 |
| 19 | 6/24(水)② | 各論(11) 女性生殖器 |
⑴卵巣の組織学的構造 ⑵子宮の組織学的構造 ⑶性周期のおける卵巣と子宮粘膜の組織学的な変化⑷乳腺の組織学的構造 ⑸胎盤の組織学的構造 | 阪上 洋行 |
解剖学(阪上単位) |
| 20 | 7/1(水)② | 各論(12)【特別講義】 泌尿器系 |
腎臓と尿路の組織学 | 池森 敦子 |
非常勤教員 |
| 21 | 7/8(水)② | 各論(13) 外皮系 |
⑴皮膚の基本構造(表皮、真皮、皮下組織) ⑵表皮を構成する細胞の構造と機能 ⑶表皮細胞の分化と形態変化 ⑷角質器(毛、爪)の構造を解説する | 阪上 洋行 |
解剖学(阪上単位) |
| 22 | 7/15(水)① | 各論(14) 感覚器系1:眼 |
眼球、特に視覚器としての網膜の組織学的構造について解説する | 阪上 洋行 |
解剖学(阪上単位) |
| 23 | 7/15(水)② | 各論(15) 感覚器系2:耳 |
平衡感覚・聴覚感受器としての内耳の組織学的構造について解説する | 阪上 洋行 |
解剖学(阪上単位) |
【授業時間以外に必要な学習の時間:60分】
予習:「組織学サブノート」に記載された解剖学用語の意味を英語名称とともに、理解しておくこと
復習: 講義で用いた資料をもとに、参考図書で挙げた『ROSS 組織学』や『標準組織学 総論・各論』を精読し、知識を補完すること
e-learning システムの選択肢問題を解き、重要ポイントを理解する。
「組織学サブノート」に記載された記述問題と選択肢問題を解き、重要ポイントを理解する。
【組織学準備学習として理解すべきポイント】
総論⑴ 組織学概論
・組織学研究法:顕微鏡の原理、染色法
総論⑵ 上皮組織
・細胞、組織、器官の概念
・4大組織の分類
・上皮組織の形態学的分類
・上皮細胞の特殊な構造について
・微絨毛、不動毛、線毛、密着結合、接着帯、接着斑、ギャップ結合、基底膜
総論⑶ 結合組織
・結合組織の分類
・結合組織を構成する細胞の構造と機能を理解する
・結合組織の非細胞成分である線維と基質の役割
総論⑷ 硬組織
・軟骨組織の構造と分類を理解する
・骨組織の構造を理解する
・骨組織の2つの発生様式
・歯の構造を理解する
総論⑸ 筋組織
・筋線維の種類:骨格筋、心筋、平滑筋
・骨格筋の構造と筋収縮機構を有機的に理解する
・心筋と骨格筋の構造の相違を理解する
・平滑筋の機能と構造を理解する
総論⑹ 神経組織
・神経細胞の基本的な構造を理解する
・有髄神経と無髄神経の相違
・神経膠細胞の種類、構造、機能を理解する
総論⑺ 血液・造血組織
・血液細胞の種類、形態学的な特徴、機能を理解する
総論のまとめ:中間試験(配点30 点)
各論⑴ 循環器
・心臓壁の層構造
・特殊心筋線維
・血管の基本構造を理解する
・弾性型動脈と筋型動脈の構造の相違
・動脈と静脈の構造上の相違点
・毛細血管の構造
各論⑵ リンパ系組織
・免疫系の器官(リンパ小節、リンパ節、胸腺、脾臓)の構造と機能を理解する
各論⑶ 呼吸器系
・気道の部位による組織学的構造の変化:
気管→気管支(葉気管支・区域気管支)→細気管支(終末細気管支・呼吸細気管支)
→肺胞管→肺胞嚢
・ガス交換の場としての肺胞の組織学的構造
各論⑷ 消化器系1. 口腔、唾液腺
・外分泌腺の基本的な構造
・舌の構造:味覚感受装置としての味蕾
各論⑸ 消化器系2. 食道、胃
・消化管の基本的な構造を理解する
・食道と胃の構造を理解する
各論⑹ 消化器系3. 小腸、大腸
・小腸と大腸の組織学的構造を理解する
各論⑺ 消化器系4. 肝臓・胆嚢・膵臓
・肝臓の肝小葉の細胞構築を理解する
・肝小葉の構造単位としての3つのモデルの概念を理解する
・古典的肝小葉、門脈小葉、肝腺房
・胆嚢の組織学的構築
・外分泌腺としての膵臓の組織学的構造
各論⑻ 内分泌系1. 下垂体・松果体・甲状腺・上皮小体
・内分泌と外分泌との違いの理解
・内分泌細胞の特徴
・腺性下垂体と神経性下垂体の発生、組織学的構造、機能を理解する
・下垂体門脈系
・松果体を構成する細胞と機能
・甲状腺の2つの内分泌細胞:濾胞細胞と傍濾胞細胞の形態と機能
・上皮正体を構成する細胞の形態と機能
各論⑼ 内分泌系2. 副腎・膵臓内分泌部
・ステロイドホルモン産生細胞の特徴
・副腎皮質と髄質の組織学的構築と機能
・膵臓の内分泌部としてのランゲルハンス島
各論⑽ 男性生殖器系
・精巣の組織学的構造と精子形成
・精巣の内分泌細胞
・精路と付属腺の組織学的構造
各論⑾ 女性生殖器系
・卵巣の組織学的構造:卵細胞の成熟
・子宮:月経周期での子宮粘膜の変化
・胎盤の組織学的構造と機能の理解
・乳腺の組織学的構造の理解
各論⑿ 泌尿器系
・尿の産生と排出の機能単位としての腎単位の組織学的構造の理解
・移行上皮で被われた尿路の組織学的構造
各論⒀ 外皮系
・皮膚の基本構造(表皮、真皮、皮下組織)
・表皮を構成する細胞の構造と機能の理解
・表皮細胞の分化と形態変化
・角質器(毛、爪)の構造
各論⒁ 感覚器系⑴
・視覚器としての眼球の構造と機能、神経回路の理解
各論⒂ 感覚器系⑵
・聴覚器としてのラセン器の構造と機能、神経回路の理解
・平衡感覚に関わる構造と構成する細胞、神経回路の理解
| 種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
|---|---|---|---|
| 教科書 | ジュンケイラ 組織学 | (監訳)坂井 健雄、川上 速人、竹田 扇 | 丸善出版 |
| 教科書 | ROSS 組織学 | (監訳)内山 安男、相磯 貞和 | 南江堂 |
| 教科書 | 標準組織学 総論・各論 | 藤田 尚男、藤田 恒夫 | 医学書院 |
総論:四大組織を構成する細胞と機能を説明できる。
① 上皮組織と分泌腺の構造と機能を説明できる。
② 結合組織を構成する細胞と細胞外マトリックスについて説明できる。
③ 軟骨・骨組織を構成する細胞、発生について説明できる。
④ 筋組織について骨格筋、心筋、平滑筋の構造的特徴と機能、筋収縮の構造的基盤が説明できる。
⑤ 神経組織の構成細胞とシナプス伝達の構造的基盤が説明できる。
⑥ 血液有形成分の種類、構造、機能が説明できる。
各論
① 血管の基本的構造、動脈、静脈、毛細血管、リンパ管の構造的特徴を説明できる。
② 免疫系組織(リンパ小節、リンパ節、胸腺、脾臓)の構造と機能を説明できる。
③ 呼吸器の組織学的構築とガス交換の組織学的基盤について説明できる。
④ 消化器の基本構造と各部位(食道、胃、小腸、大腸)での構造的特徴と機能が説明できる。
⑤ 肝臓、胆嚢、膵臓の構造と機能を説明できる。
⑥ 内分泌臓器の特徴と主な内分泌臓器(下垂体、甲状腺、上皮小体、副腎、膵臓ランゲルハンス島など)の構造と機能を説明できる。
⑦ 腎・尿路系の組織学的構築と機能的連関を説明できる。
⑧ 男性生殖器の構造と機能を説明できる。
⑨ 女性生殖器の構造と機能を説明できる。
⑩ 皮膚の基本構造、表皮を構成する細胞、角質細胞の分化、皮膚付属器の構造と機能を説明できる。
⑪ 感覚器の構造と機能を説明できる。
・総論に対する理解度を確認する中間試験(30%)
・各論に対する理解度を確認する期末試験(70%)
・試験は、選択肢問題と記述問題からなる。選択肢問題は組織学サブノート掲載問題、e-learning システムの問題あるいは改変問題を主に出題する。記述問題は組織学サブノート掲載問題および改変問題を主に出題する。
・追再試験は、総論と各論の全範囲から出題する選択肢問題と記述問題からなる。
・必要に応じて、レポート等の課題を求めて評価する場合がある。
⑴ 推薦教科書や学習方法については、講義の一回目に説明する。
⑵ 書き込み形式の講義プリントを毎回配布する。これには講義の重要な解剖用語や内容が記載されているので、十分活用してほしい。
⑶ 重要な用語の英単語や例題をまとめた組織学サブノートを配布する。医学英単語力の向上や各項目の重要な点の理解につなげてほしい。
⑷ 本講義の内容は同日午後に行われる組織学実習と連動している。そのため講義を欠席すると実習で効率良く学習できないことに充分留意すること。
⑸ オフィスアワーは、前期の水曜日の昼休み(医学部新校舎3階 解剖学教室)です。