
| 英文名 | Diagnostics and Therapeutics for Infectious diseases | |
|---|---|---|
| 科目概要 | 3年前期[13コマ]、3群科目、必修、講義 | |
| 科目責任者 | 藤倉 雄二 | |
| 担当者 | 藤倉 雄二※, 和田 達彦※, 高山 陽子※, 林 俊治※, 一戸 昌明※, 中村 正樹※ | |
| 教室 | M202(新校舎2階大講義室) | |
藤倉雄二ほか:
学生がこれまで学んだ基礎医学の知識をもとに、より臨床的な視点から、感染症診療全般および感染対策について概説する。
| 1. プロフェッショナリズムと倫理: ◎ | 4. 知的探究と自律的学習: ◎ | 7. 予防医学: ◎ |
| 2. コミュニケーション能力: ◯ | 5. チーム医療: ◎ | 8. 地域医療: ◯ |
| 3. 医学的知識と技術: ◎ | 6. 医療の質と安全: ◯ | 9. 国際貢献: ◯ |
感染症の疫学的背景や病態生理をふまえつつ、診療にあたり個々の症例に対して適切な診断プロセスと治療戦略を構築できる総合力を涵養することを目的とする。臓器・原因微生物・宿主要因を考えながら診断・治療を行う原則を意識しつつ、適切な検査の選択と解釈、抗微生物薬の合理的選択と用量設計を理解し、適正使用ができるようになることを目指す。さらに、薬剤耐性菌と院内感染対策、ワクチン、新興再興感染症やHIV感染症を含む日和見感染症への対応を通じて、感染症診療と公衆衛生・薬剤耐性(AMR)対策を結びつけて考えられる医師を育成することを目標とする。
感染症診断・治療学の原則、検査診断(検体採取・グラム染色・培養・遺伝子・質量分析など)、病理学的特色と微生物学的基盤を扱い、診断推論の骨格を形成する。次に、新興再興感染症、ウイルス感染症、非定型病原体、真菌・寄生虫・輸入感染症を系統的に整理し基礎医学領域で学んだことをさらに深め、臓器・病原体別の代表的疾患像と治療を学ぶ。さらに、抗菌薬の分類とPK/PDに基づく投与設計、Antimicrobial Stewardship、院内感染対策と薬剤耐性菌をとりあげ、抗菌薬適正使用と感染制御の実践を解説する。
講義要旨集には感染症系診断・治療学において基盤となる重要な知識・考え方が網羅されている。これに加え、適宜プリントを配布し講義を進める。必要に応じ講義内でパワーポイント等を用いて症例を供覧する。講義中に必要に応じ課題を提示し、講義を進める中で解答提示・解説を行う。
| 回 | 日時 | 講義テーマ | 講義内容 | 担当者 | 所属 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 5/29(金)① | 抗菌薬の分類と使い方(1) | 抗菌化学療法の原則と薬剤分類を整理し、時間依存性・濃度依存性を踏まえたPK/PD理論に基づく投与設計の基礎を習得する。 | 藤倉 雄二 |
感染症内科学 |
| 2 | 6/8(月)① | 感染症診断学・治療学の原則 | 感染症成立要件と診断・治療の原則を理解し、問診・診察に基づき臓器と起因微生物を推定する臨床推論を学ぶ。 | 和田 達彦 |
リウマチ・膠原病内科学 |
| 3 | 6/11(木)② | 感染症診療における微生物学検査 | 微生物学検査における適切な検体採取と結果解釈、従来の培養・感受性検査に加え、質量分析・核酸増幅検査など最新検査技術の特徴と活用を理解する。 | 中村 正樹 |
臨床検査診断学 |
| 4 | 6/12(金)③ | 感染症診断におけるグラム染色 | 細菌感染症におけるグラム染色の重要性について学び、症例ベースで実際のグラム染色の判読法について理解する。 | 林 俊治 |
微生物学 |
| 5 | 6/15(月)③ | 近年問題となっている薬剤耐性菌 |
MRSAやESBL産生菌、AmpC、CPEなど主要薬剤耐性菌の耐性機序を整理し、治療選択と感染制御を含む対策の基本を学ぶ。 |
高山 陽子 |
新世紀医療開発センター(横断的医療領域開発部門) |
| 6 | 6/15(月)④ | 抗菌薬の分類と使い方(2) | Antimicrobial Stewardshipの概念を理解し、処方監査・de-escalationなど院内での具体的実践と多職種連携の在り方を学ぶ。 | 高山 陽子 |
新世紀医療開発センター(横断的医療領域開発部門) |
| 7 | 6/16(火)① | ウイルス感染症 | ウイルス構造と複製、宿主免疫応答を概説し、代表的ウイルス感染症に対する検査法と抗ウイルス薬の基本的な使い方を整理する。 | 藤倉 雄二 |
感染症内科学 |
| 8 | 6/16(火)② | クラミジア・マイコプラズマ・リケッチア・スピロヘータ | クラミジア、マイコプラズマ、リケッチアなど非定型病原体の性状と感染経路を学び、代表的疾患の診断と治療の要点を理解する。 | 藤倉 雄二 |
感染症内科学 |
| 9 | 6/19(金)③ | 真菌感染症と寄生虫感染症 | 真菌の構造・分類と検査手法、主な抗真菌薬を整理し、マラリアやデング熱など寄生虫・輸入感染症の臨床像と対策を概説する。 | 藤倉 雄二 |
感染症内科学 |
| 10 | 6/22(月)① | 種々の感染症の病理学的特色 | 病理検査の位置付けと各種染色法を把握し、代表的感染症の病理像とその特徴を理解する。 | 一戸 昌明 |
病理学(村雲単位) |
| 11 | 6/22(月)② | 医療関連感染対策 | 標準予防策と感染経路別予防策を具体的手技とともに学び、ICTや委員会など院内組織を通じた感染対策体制を理解する。 | 高山 陽子 |
新世紀医療開発センター(横断的医療領域開発部門) |
| 12 | 6/24(水)② | 感染症予防とワクチン免疫学 | ワクチンの作用機序と免疫応答を理解し、感染症予防・集団免疫の意義、定期接種と新規ワクチン開発の動向を学ぶ。 | 藤倉 雄二 |
感染症内科学 |
| 13 | 6/25(木)④ | 後天性免疫不全症候群と免疫不全に伴う日和見感染症 | 世界の性感染症動向を概観し、HIV自然経過と日和見感染症の診断、ARTの原理と基本的レジメンを理解する。 | 和田 達彦 |
リウマチ・膠原病内科学 |
予習:2年生で学んだ「微生物学総論・実習」および「寄生虫学・熱帯医学」等を復習する。
復習:各授業で取り扱った内容について、講義要旨集、配布資料や関連参考書等を用いて復習し、不明点を整理する。
予習・復習に1時間程度を充てること。
| 種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
|---|---|---|---|
| 教科書 | 講義要旨集、そのほか配布資料 | ||
| 参考書 | 新臨床内科学(第10版)2020年 | 矢崎義雄 | 医学書院 |
| 参考書 | レジデントのための感染症診療マニュアル(第4版)2020年 | 青木眞 | 医学書院 |
| 参考書 | Mandell, Douglas, and Bennett's Principles and Practice of Infectious Diseases, 10th ed. 2025年 | Martin J. Blaser, Jeffrey I. Cohen, Steven M. Holland. | Elsevier |
| 参考書 | 戸田新細菌学(改訂35版)2025年 | 柳雄介、林哲也、山﨑晶 | 南山堂 |
1. 目で見る微生物学/医学映像教育センター(医学教育シリーズ)
2. Tune in to Safe Healthcare: A CDC Webinar Series/CDC
1. 感染症の成立要件をふまえ、問診・身体診察・検査所見から臓器と原因微生物を推定し、筋道だった鑑別診断ができる。
2. 代表的な細菌・ウイルス・真菌・寄生虫感染症について、病態・典型的臨床像・主要検査・第一選択薬を説明できる。
3. 抗菌薬の分類を理解し、患者背景と感染臓器・起因菌をふまえた合理的な抗菌薬治療計画を立案できる。
4. 医療関連感染と薬剤耐性菌について理解し、標準予防策・経路別予防策と抗菌薬適正使用を組み合わせた対策を説明できる。
定期試験(90%)および受講態度(10%)によって評価する。